新井カープ 初勝利へ執念の左対策オーダー 中止で幻も「次そういうチャンスがあったら」

 「広島(降雨中止)阪神」(5日、マツダスタジアム)

 開幕4連敗中の広島・新井貴浩監督(46)が5日、連敗ストップへ新たな手を打った。この日の阪神戦は雨天中止。発表されていたスタメンでは左腕の大竹対策で、上本、堂林、会沢の右打者3人を入れて4日にスタメンだった野間、坂倉、小園がベンチスタート。実現こそしなかったが、現状打開への思いが垣間見える布陣となった。6日こそ、今季初勝利をつかむ。

 チームの“潮目”を変えようと、新井監督が動いた。この日、相手の予告先発は左腕・大竹。発表されたスタメンにはいずれも今季初の先発出場となる上本、堂林、会沢と右打者を3人そろえ、連敗ストップを狙った。あいにくの雨で水を差されたが、指揮官は「次そういうチャンスがあったら、という感じで考えたいと思っている」と左腕対策の一つのオプションと捉えた。

 開幕から4試合を消化。打順の入れ替えこそあったが、開幕オーダーの野手8人が基本線だった。4日・阪神戦では、野間が今季初安打となる一時同点の適時二塁打。七回には坂倉が1点差に迫る今季1号2ランを放っていた。小園も含めて左打ちの3人を外し、右打ちの選手を投入したベンチ。何としても負の流れを変えようとする気概がうかがえた。

 スタメンから外れた中では、小園がまだ無安打。6日の阪神は右腕の西純が先発だが、先発出場になるかは現時点で未定だ。指揮官は小園の現状に「本人の『よし、やってやろう』というやる気が、少し空回りしているのかなと見える」と客観的に分析した。

 小園は今季ここまで13打数無安打。本人は「練習自体は、いい感じかなと思う。あとは試合に出られるように、練習からやっていくだけ」と顔を上げた。

 不振の要因に関して、指揮官は、気持ちの焦りが技術的な感覚のズレを生んでいると説明。「精神的な面から、技術的な面で少し狂いがあるように捉えている。(安打が)一本出たら(復調の)きっかけになると思うよ」と期待を寄せた。

 持ち味の積極性は失ってほしくない。「彼は素晴らしいポテンシャルを持っている。それにプラスして視野を広くというか、いい意味で『遊び』を持ってもらえたら、またワンランク上にいけるんじゃないかな」。勝利に欠かせないピースだからこそ、一日も早くトンネルを抜け出してほしい。もがき苦しむ日々を乗り越えた先にある、成長した姿を待ち望んでいる。

 目指すは6日の一戦での今季初勝利と、マツダスタジアム通算500勝の達成。「4連敗しているけど、みんなの何とかしたいという姿勢はすごく伝わってくる。少し落ち着いてくれば、歯車は絶対かみ合ってくると思っている」と新井監督。勝つための最善策を模索して、必勝を期す。

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