広島育成ドラ2中村貴浩 石山から“プロ初安打” 新井監督のハートつかんだ「スター性感じるよね」

 「オープン戦、広島2-5ヤクルト」(12日、マツダスタジアム)

 広島育成ドラフト2位の中村貴(九産大)が途中出場。六回には石山の初球146キロ直球を左前打にはじき返し、“プロ初安打”を記録した。

 「4番レフト・中村貴浩」のコールにも緊張はなかったという。育成新人ながら巡ってきたオープン戦出場。

 「あの声援の中でヒットを打ちたいなというだけです」

 度胸は満点。続く八回の打席では木沢の150キロを捉え、遊撃へのライナーに倒れた。

 この2打席で同じ貴浩の名を持つ新井監督のハートもわしづかみにした。

 「キャンプの第1クールから“いいスイングをしている”と高監督も言っていた。楽しみだよね。すごいいいものを見せてくれた。中村は名前がいいよね。“名前最高じゃん”という感じで。スター性を感じるよね」

 ジョークを交えながらも最大級の賛辞を贈った。

 中村貴はベンチプレス150キロのパワーが最大の武器。2軍キャンプでは2月21日、セガサミーとの練習試合で左腕から天福球場の右中間スタンドに運ぶ特大の一発を放った。

 西川、秋山、野間とそろう1軍外野陣に食い込むのは至難の業。

 「一日一日、自分がやれることをやればおのずと結果はついてくると思って毎日やっています」

 ひたむきにまずは支配下選手登録を勝ち取る。

 ◇中村 貴浩(なかむら・たかひろ)2000年4月9日生まれ、22歳。福岡県出身。177センチ、85キロ。右投げ左打ち。外野手。九州国際大付、九産大を経て2022年度育成ドラフト2位で広島入団。大学時代は3年秋のリーグ戦で本塁打王と打点王の2冠。名前が新井監督と同じ。

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