新井カープ 本拠地初戦で快勝発進 声出し&スクワット応援復活に指揮官「最高だな」

 スタンドの声援を受けながら引き揚げる新井監督(撮影・田中太一)
 本拠地でヤクルトを完封し、首脳陣とタッチを交わす新井監督
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 「オープン戦、広島4-0ヤクルト」(11日、マツダスタジアム)

 広島は今年のマツダスタジアム初戦となったオープン戦・ヤクルト戦で零封勝ち。本拠地初采配となった新井貴浩監督(46)は完勝発進を決めた。この日からマスクを着用した上での声出し応援が解禁。熱気に包まれた中、2軍で調整していた野村祐輔投手(33)と一岡竜司投手(32)も好投を示し、復活の兆しを漂わせた。

 スタンドからの歓声を全身に感じた。ベンチの最前列で手をたたきながらナインを出迎えた新井監督。2019年以来となる鳴り物とマスクを着用しての声出し応援が解禁され、1万8427人が訪れた週末のデーゲーム。白星で飾り「やっぱりいいね。トランペットが鳴る中、声援を受けてプレーするのは最高だなと」と本拠地の雰囲気をかみしめた。

 コロナ禍前の光景を懐かしく感じつつ「最高だなという感じは、自分以上に選手が感じたんじゃないかな」。伝統のスクワット応援も復活した中、今季に懸ける男たちもアピールに成功した。

 五回からは一岡が登板して1回無安打2奪三振で無失点。ゆったり足を上げて腕を振るフォームとクイックを織り交ぜ、持ち味を発揮した。そして六回からは野村が2回1安打無失点。先頭・武岡に内野安打を許したが捕手・坂倉が二盗を阻んで後続を寸断した。野村は「(結果的に)3人で終われたので良かった」と振り返った。

 16年からの3連覇に貢献した両右腕。新井監督から、この日に登板する旨はキャンプ期間中に伝えられた。事前に伝え、十分に準備期間を設けた上で結果を出してほしい。そんな計らいがあった。

 一岡は打者のタイミングを外す投げ方をキャンプ期間に注力したと明かし「きょうに合わせて練習した成果が多少は出たかな」と笑顔。新井監督も「(2人とも)しっかり2軍でやってくれていたことが伝わった。『君たちの実績と経験は絶対に必要になってくるから、しっかり頼んだぞ』と伝えた」。12日以降は再び2軍に戻るが、欠かせない戦力として位置付けている。

 東日本大震災から12年が過ぎ、試合前には半旗が掲げられて両軍のナインは黙とうを行った。「12年が経過した今でも、被災された方の心の傷は変わらないと思う。そういう方たちを思いながら、黙とうしました。そして野球が当たり前にできる、ありがたさを感じながら」と指揮官。日常への感謝も胸に刻みながら、開幕に向けてチームを作り上げる。

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