広島・松山 「じいちゃん」天国から見てて 元日墓前で誓った!お立ち台で「俺やったよ!」再び

 堂林(手前)らとダッシュを繰り返す松山
 打撃練習する松山(撮影・田中太一)
 お立ち台で絶叫する松山=2022年
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 広島の松山竜平外野手(37)が24日、故郷・鹿児島で林らと行っていた合同自主トレを終え、マツダスタジアムでの合同自主トレに合流した。練習後取材に応じた松山は定位置奪取を宣言。さらに昨年9月に亡くなった祖父の末吉政雄さん(享年88)に活躍した姿を届けると誓った。

 今季、松山には例年にも増して燃える理由がある。昨年9月、鹿児島に住む祖父・末吉政雄さんが88歳で亡くなった。「良い活躍をして、良い報告ができるようにと思っている」。強い決意で臨む16年目のシーズンだ。

 幼少期から自身の一番の応援団だった。大学進学の際には、学費などを工面するため飼っていた牛を売却してくれた。ドラフト指名直後の会見。感謝の思いがあふれ、大粒の涙がほおをつたった。

 プロ入り後、お立ち台で「鹿児島にいるじいちゃん、ばあちゃん、きょう俺やったよ!」と叫ぶのが代名詞になった。昨季は8月17日の中日戦でサヨナラ打を放ちチームの3位浮上に貢献。鹿児島に届けと、夜空に向かって声を張り上げた。

 「最近(お立ち台が)少ないから数多く立てるようにしたい。それがレギュラーで出ているという証拠にもなるし、そこを目指してやっていく。もう一花、咲かせられるように頑張ります」

 チーム最年長の37歳は一塁と外野での定位置奪取を誓う。一塁にはマクブルームがおり、外野陣も秋山、野間、西川らがそろう。チーム屈指を誇る打撃技術で存在感を示していく構えだ。

 新フォームで勝負する。7~22日まで地元鹿児島で林、大盛、田村、曽根の若鯉4人と合同自主トレ。期間中にバットを寝かせて構えるスタイルに変更した。大学時代や入団直後のフォームでもあり「スムーズにバットが出る」。この日の打撃練習では力感なくバットを振り抜いた。好感触に手応えを感じている。

 減量による肉体改造も順調そのもの。「シーズンインまでにいいところにもっていけたら」と焦りはない。目標の90キロは目前。心技体を整えて春季キャンプへ臨む。

 「この日に行くと決めていた。しっかり、しっかり言ってきました」

 元日、じいちゃんの墓前で手を合わせ、今季の活躍を誓った。あふれる思いをバットに込め、チームに歓喜をもたらす一打を放つ。

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