広島・西川、一撃必殺 ソフト・近藤から極意吸収「見るだけで勉強に」 3割へ甘い球逃さない
広島・西川龍馬外野手(28)が12日、鹿児島県徳之島でソフトバンク・近藤らと行っている合同自主トレを公開し、かねて目標にしている打率3割達成へ、甘い球を一振りで仕留めることを重視する考えを示した。球界を代表する好打者から“一撃必殺”の極意を学び、確実性を高めていく。
温暖な日差しに包まれた離島で、西川は必死に自分自身を追い込んでいた。この日、徳之島の最高気温は22度を記録。半袖姿でバットを握り、精力的に汗を流す。「毎年、キャンプよりキツい」と話すハードなメニューに疲労感をにじませつつも、日々の充実ぶりを漂わせた。
近藤との合同自主トレは2年連続5度目。午後からの特打は同組で行い、お互いの打撃を熱心に見つめた。「見るだけで勉強になる。バットの出し方とか、いろんな角度から見て観察している」と間近でその打撃を吸収する日々だ。
球界屈指のヒットメーカーである近藤は18年から3年連続で打率3割を記録し、通算打率・307を誇る。高水準のバットコントロールに加えて際立つのは、出塁率の高さ。初のシーズン打率3割を目指す西川は近藤と会話を重ね「とりあえずミスショットがなくなれば。ミスショットがもったいない。甘い球をいかに一発で仕留められるか」と“一撃必殺”の極意を学んでノルマ達成に意気込む。
自身の真骨頂は曲芸打ち。ボール球を見送って四球を増やせれば打率が上がることは承知の上。ただ「僕の場合、四球を取りにいくと手が出ない。反応して、打ちにいった中で見逃せるのが理想」とスタイルは変えずに、確実性の向上を狙う。
率を上げるための策が、甘い球をワンショットで仕留める点。取り組みの一環として「一発勝負みたいなものを取り入れてやっている」と、特打では試合での一打席を想定。安打性の打球にガッツポーズし、凡打なら本気で悔しがる。一球への集中力を研ぎ澄ませ「強い打球かつ正確性。やりたいことはやれているから、あとはそれが形になれば」とキャンプまでに理想のスイングに仕上げていく。
練習は午前8時半から午後2時半まで。午前中はピラティス、目を鍛えるビジョントレーニング、走り込み。ノックを終えると屋内で打撃練習と、みっちり体をいじめ抜く。「もう8年目ですし、結果で示していかないといけない」。新たに背番号5を背負う西川龍馬が、新生カープの攻撃陣を力強くけん引する。




