「巨人５－６広島」（１２日、東京ドーム）

　４連勝のチームにあって、広島・大瀬良だけは会心の笑顔というわけにはいかなかった。

　３回５失点ＫＯ。初回に２点を先取してもらいながら、その裏、丸には２ストライクと追い込みながら同点２ランを浴びる。

　三回には丸に勝ち越し適時打のあと、中田には初球のカットボールを左中間スタンドに運ばれるトドメの２ラン。打たれた瞬間、思わずマウンドで首をかしげ、打球をぼう然と見送るしかなかった。

　これで７月１日・巨人戦で７勝目を挙げたあと、６試合勝ちがない。そのうち３回ＫＯが３度目。試合後、苦しい思いを吐露した。

　「きょう持てる力の中でゲームを作る。きょうに限らずできていない試合がずっと続いている。首をかしげたのは無意識だった。そういう素振りは見せないようにと思っているのに、どうしてもそういう思いが、これだけうまくいかないとあるので、出たのかな」

　エースとして選手会長としてチームの期待に応えたい思いは強い。だが、マウンドで表現するボールは思うようにならない。

　苦悩するエースについて佐々岡監督は試合後、「今、ちょっと考えている。いまバタバタ（考えている）というところ」と結論を明かすことはなかった。先発ローテを外す選択肢もありそうだ。