カープ坂倉 意地の今季7号ソロ 絶好調7試合連続マルチ安打!
「広島9-2ヤクルト」(29日、マツダスタジアム)
夜空に向かって伸びていく広島・坂倉の打球が、中盤まで続いた停滞ムードを吹き飛ばした。頼れる5番打者が美しい放物線を描き、敗戦の中で意地を示した。
3点を追う七回、先頭で代わったばかりの梅野から右越えに7号ソロ。カウント3-1から内角高め直球を迷わず振り抜き、右翼ポール際へ突き刺した。24日・DeNA以来、4試合ぶりの一発に「まず1点、かえすことができて良かったです」と振り返った。
二回は1死から中前打で出塁。これで15試合連続安打、連続マルチ安打も7試合に伸ばした。「今は割り切れて打席に入れているし、強いスイングができている。そういうところが、いい結果につながっている」と自己分析。投手との勝負の中で迷いを消し、思い切り振り抜く姿勢が好調の要因だ。
だが3試合ぶりの先発マスクでは反省が上回った。相手に16安打を浴び9失点の黒星に「結果が全てなので、勝つことができなくて悔しいです」。打者として得点を挙げたことより、扇の要として投手陣を引っ張れなかったことに唇をかんだ。
きょう30日には新加入する秋山が入団会見を行う。同じ左打者として多くを吸収する構えで「絶対に勉強になると思う。たくさんのことを、得ることができれば」と前を向いた坂倉。中軸として、勝利だけを求めていく。