交流戦負け越し広島 上本、堂林を左対策で起用も0得点 嘆く首脳陣 貯金も0

 延長10回、浅村(右)にサヨナラ二塁打を打たれた松本(撮影・佐藤厚)
 7回、好機で空振り三振に倒れた堂林
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 「楽天1-0広島」(8日、楽天生命パーク宮城)

 0-0の延長十回をドラフト5位・松本竜也投手(22)=ホンダ鈴鹿=に託したが、浅村に打たれ、広島は今季3度目のサヨナラ負け。交流戦は4勝10敗となり単独最下位に逆戻り。4試合を残して、4シーズン連続(実施されなかった20年を除く)の負け越しが決まった。今季6度目の完封負けで貯金は再び0。本塁打も14試合連続で0。『0』では勝てない。

 浅村の打球は霧雨を切り裂き中堅方向へ伸びていった。

 延長十回を託されたルーキー・松本は先頭の西川に四球。小深田に犠打を決められ1死二塁。敬遠も考えられる場面だったが、一塁ベンチは浅村勝負を選択。カウント1-1からの144キロを完ぺきに捉えられ、野間の頭上を越えるサヨナラ二塁打。ぼう然と立ち尽くす右腕にプロ初黒星という記録が残った。

 守護神・栗林を温存しての敗戦。今季の延長戦は2勝3敗2分けとなった。試合後、佐々岡監督は松本の起用について「こっちが期待しているということ」と説明した。今季16試合目の登板。その内13試合はビハインドの展開。リードの場面でも7点の大差が2試合。期待が裏目に出た。

 栗林の起用について「ビジターであれば、こっちはそういうふうに考えている。十二回になれば同点でもいってもらおうとは思ったけど、それまでは…というところ」と話した。開幕からビジターの場合、抑えはセーブシチュエーション以外は十二回まで登板させない方針を貫いてきた。ただ、西川、小深田と左打者が続く場面。左腕ターリーの選択肢はなかっただろうか。

 振り返ってみれば、打線が辛島の前に6回2安打と封じ込まれたところから始まっている。左腕対策に上本、堂林と右打者を加えたが、緩急自在の左腕に対してまともな打撃をさせてもらえなかった。朝山打撃コーチは「変化球狙いの指示だったけど、狙っていた変化球を捉えられなかったというところが一番」と嘆いた。3番として打線を引っ張ってきた西川が登録を抹消された。その離脱も大きく響いている。

 加えて交流戦に入って14試合でいまだ本塁打は0。交流戦では16年・阪神の3本が最少記録だが、残り4試合でワースト記録更新も現実味を帯びてきた。

 一発がなければ開幕から通してきたつなぎの野球を展開する以外にない。指揮官は「そういう野球をやっている中でなかなか点は取れないけど、また明日」。苦しい戦いは続くが、耐えるしかない。

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