大瀬良が力尽きカープ開幕連勝ストップ 1000投球回の節目飾れず「もっともっとしっかりと」

8回、阿部(右)に適時打を打たれ、勝ち越しを許す大瀬良(撮影・立川洋一郎)
1回裏を終え「1000投球回達成」のボードを手にする大瀬良
2枚

 「中日3-2広島」(1日、バンテリンドーム)

 広島の開幕からの連勝記録が球団タイの「6」で止まった。大瀬良大地投手(30)が2-1で迎えた八回に4安打を集中されて2失点。逆転を許した。それでも大野とのエース対決で8回8安打3失点と試合をつくった。自身初黒星も気持ちを切り替えて、次回登板へ準備を進めていく。

 歓喜に沸く一塁側ベンチを背に、大瀬良は視線をグラウンドに落とした。八回。最少リードを守り切れず逆転を許した。4本の安打を集められての2失点。悔しさが募った。

 「体力的なところは問題なく、決めに行くところが浮いて甘くなって。ああいう場面では見逃してくれない」

 2-1でマウンドに上がった。1死から大島、岡林に連打を浴び一、三塁だ。打席には鵜飼。カウント1-2と追い込んで投じた5球目の直球が外角高めに浮いた。「低めに投げ切ることができなかった」。失投を捉えられ、同点の右前適時打になった。

 ビシエドを打ち取って迎えた2死一、二塁でも踏ん張り切れない。内角への厳しい直球を、阿部にうまくはじき返された。打球は小園の頭上を越えて上本の前で弾む。中前適時打で試合をひっくり返された。

 七回を投げ終えての球数はちょうど100球。ベンチは継投策をとらず右腕に託した。

 リードした展開で八回を担う中崎は2連投していた。さらに佐々岡監督はさまざまな状況を考慮して決断を下した。

 指揮官は「きょうは特に移動試合。今年は延長十二回もある。先発投手は1イニングでも多くというところで、まだ七回で100球。きのう島内、中崎、栗林と使っている。あともう1イニングは頑張ってもらいたかった」と説明した。

 開幕からの連勝は球団タイ記録の「6」で止まった。終盤で許した逆転劇にも、大瀬良は8回8安打3失点と試合をつくった。佐々岡監督は「相手もエース。我慢比べの中で大地も粘り強く投げてくれた」とたたえた。

 敗戦の中、史上361人目となる通算1000投球回を達成した。エースは「たくさんの方に携わってもらって今の僕がある。皆さんに感謝して、これからまだまだたくさん投げられるように、もっともっとしっかりとやっていきたい」と言葉を紡いだ。悔しさを次のマウンドで晴らしてみせる。

 ▽通算1000投球回 広島・大瀬良が1日の中日1回戦(バンテリンドーム)で先発して一回に達成。プロ野球361人目。初登板は14年4月2日のヤクルト戦。

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