広島・佐々岡監督、鮮やかサヨナラ劇で4連勝 “神様”上本の粘りを称賛「素晴らしかった」

お立ち台で笑顔を見せる上本(左)と西川(撮影・立川洋一郎)
 9回、粘って四球を決めた上本はガッツポーズ。投手はケラー(撮影・田中太一)
 9回、四球を選びガッツポーズで一塁へ向かう上本(撮影・立川洋一郎)
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 「広島3-2阪神」(29日、マツダスタジアム)

 広島が1点を追う九回1死満塁から西川の右越え2点適時打で今季セ・リーグ初のサヨナラ勝ち。開幕4連勝で21年4月3日以来の単独首位。佐々岡真司監督は就任3年目で最多となる貯金4を数えた。

 九回裏は来日初出場となった新外国人マクブルームの右前打から代走・曽根が二盗。上本は12球粘って四球。代打・長野の投手強襲安打のあと、西川のサヨナラ打という怒濤(どとう)の攻撃だった。

 佐々岡監督はこの攻撃を振り返り「マクブルームも1本出たのは大きいですし、(曽根)海成もよく走った。やっぱり上本が、開幕からつないでというところ、粘って粘って四球を取るというところ。次につなげるという気持ちがきょうも出てましたし。だからこそ、あの粘って粘ってのガッツポーズ、素晴らしかったですね。あそこから長野つないだ中で、(西川)龍馬も今、一番頼りになる打者にまわってきた。いい攻撃でしたね」と興奮気味に話した。

 特に上本の粘りを高く評価し「やっぱり上本の粘って四球とったというのが一番大きかったと思いますね。しっかりお膳立てというか。まあ長野もヒットになりましたけどつないでくれたというのはね。バットに当たればなにか事が起きる。そういうところは長野もそうですし、上本があれだけ粘って最後四球を取るわけですから。本当にいいつなぎ役」と、称賛。

 代走・曽根の二盗は間一髪でセーフとなった。「(曽根)海成には思い切っていけと失敗すればこっちの責任だしそれを恐れずにやれっていうところで本当に思いきったスタートを切ってくれたと思います」。代走、代打など指揮官の采配が的中しての4連勝。に「今は本当に朝山、東出としっかり話ながらやってるんでね。いい形で攻撃ができていると思いますね」と、うなずいた。

 地元開幕となったマツダスタジアムは2万8028人の大観衆を集めた。「こういうお客さんの中でできるのは僕が監督になって初めて。ファンの力というのはあらためて大きいですし。(監督就任)3年目ですけどサヨナラっていうのは2回しかない。1年に1回しかなかった中でこういう勝ち方というのは勢い出るでしょうし、大事にまた明日頑張りたいです」。単独首位の報を聞くと、笑った。「ハハハ(笑)響きはいいけど、まだまだ。こういうゲームをやっていけばいい形。一戦一戦やりたいと思います」と、見据えた。

 30日は床田を先発で臨む。

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