広島・野村 はい上がる 制限いっぱい4800万円減「思うように投げられなかった」

 広島の野村祐輔投手(32)が19日、廿日市市の大野練習場で契約更改交渉に臨み、減額制限いっぱいとなる4800万減の年俸7200万円でサインした。今季は8試合の登板にとどまり、プロ10年目で初めて未勝利に終わった右腕。来季に向けて、はい上がる。(金額は推定)

 プロ10年目で初の未勝利。大幅減俸となった野村は「一番は自分の思うように投げられなかった。勝つ、負けるより、悔しかった」とふがいなさを口にした。

 ルーキーイヤーの12年に9勝を挙げて新人王、16年には16勝で最多勝と最高勝率を獲得した通算77勝右腕。しかし、今季は開幕ローテ入りを果たしたものの、わずか8試合の登板にとどまった。昨年10月に右鎖骨下静脈血栓除去手術を受けたことも影響し、0勝4敗、防御率6・31に終わった。

 「なかなか今年は思うようにいかなかった。はい上がっていきたい」と来季に向けた巻き返しを図ることを誓った。

 秋季練習ではブルペンに入り、出力アップに取り組む。現在は球威や制球力を取り戻すため、上半身と下半身のバランスをよくすることを心掛けながら、トレーニングを積んでいる。

 球団からは「年齢的にも十分やれる年だと思う。頑張ってほしい」とエールを送られた。「自分に足りないこと、課題が見えてきた。そこをやれば変わりそうだなというのがある。納得できる1年間にしたい。1軍で過ごすことが一番大事なことなので」と来季への意気込みを語った背番号19。逆襲への牙を研ぐ。

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