侍・森下から完封リレー 大一番動じず5回0封 頼もし~先発唯一2勝

 「東京五輪・野球・決勝、日本2-0米国」(7日、横浜スタジアム)

 日本が米国を下し正式競技となってからは初の金メダルに輝いた。

 五回2死一、二塁。フルカウント。声を張り上げながら投じた81球目だった。外角低めの直球でアルバレスを遊ゴロに仕留めると、グラブをパンとたたいて笑顔をはじけさせた。森下が5回3安打無失点。2戦目のメキシコ戦以来の2勝目を飾り、大一番で見事に大役を果たした。

 重圧をはねのけ、日本を金メダルに導いた右腕は「立ち上がりをうまく入れて本当に良かったです。その後に村上選手がホームランを打ってくれたので、0点で抑えたい気持ちで投げました」と胸をなで下ろした。

 幼少期から神童だった。地元・大分市の明治少年野球クラブで小3から野球を始めると、わずか1年で上級生に交じって試合に出場した。元監督の大戸耕一さん(63)は「15年間指導して、4年生から試合に出ていたのは2人だけだった」とその才能に目を見張った。小6で遠投80メートルを超えるなど、野球センスは当時からずばぬけていた。

 小さい頃から大の負けず嫌いだった。親子対決では打たれたくない一心でカーブを投げたほど。負けん気の強さと卓越したゲームメーク力は、その頃から培われ、この大舞台でも花を咲かした。

 野球クラブで書いた卒業文集には、巨人・坂本のようになりたいと書いた。その憧れの選手らをバックに世界の頂点に立った。表彰式で一番輝くメダルを手にし、満面の笑みを浮かべた森下。高校、大学と日本代表を経験し、侍ジャパンでも日の丸を背負った。まだ始まったばかりのプロ野球人生にまた一つ、最高の思い出が加わった。

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