広島・大瀬良が復活デモ!実戦復帰三回までパーフェク投「100%できた」
「ウエスタン、広島2-3中日」(11日、由宇球場)
右ふくらはぎを痛めて2軍調整中の広島・大瀬良大地投手(29)が11日、ウエスタン・中日戦(由宇)で実戦復帰し、5回6安打3失点。一塁へのベースカバーや送りバント時の駆け出しなど、瞬間的な動きも不安なく終えた。エースは準備万端を強調し、来週中の1軍合流に意欲を示した。
充実感いっぱいに汗をぬぐった。痛めていた右ふくらはぎは投球に支障を来さなかった。一塁へのベースカバーや投前への打球処理などの動きにも素早く反応した。準備は整った。大瀬良が間もなく1軍に帰ってくる。
「問題なくいろんな動きを100%でできた。良かった。あとは首脳陣だったりの考えの中でというところだと思う。僕自身、不安は何もない」。明るい表情とともに力強く言葉を紡いだ。
最速147キロの直球と変化球を丁寧に投げ込んだ。三回まで完全投球。「差し込んでいた」。故障の影響を全く感じさせない威力があった。
四回は3連打から2失点。五回も郡司に左越えソロを浴びた。それでも「気にしていない」とし、バッテリーを組んだ中村奨にリードを任せた。「結果も頼む、と言われたら首を振って違う配球でいっていたところもある。彼も良いステップを踏んでもらいたい」と若鯉の成長曲線を伸ばすことを考えながらの登板だったことを明かした。
75球の復帰登板は5回6安打3失点。「いろんな球をしっかり投げ切れるまで来ている。問題ない状況」と菊地原2軍投手コーチ。大瀬良は「(1軍に)行く気で、勝手に思っています」と言い切った。早ければ来週からの1軍再合流に意欲を示した。
4月15日・阪神戦(甲子園)での試合前練習で下半身の違和感を訴え、先発予定だった翌16日・中日戦での登板を回避した。その後、広島市内の病院で検査を受け「右腓腹筋挫傷」と診断された。
離脱後、チームは黒星が先行する。16日以降は19試合で6勝11敗2分け。引き分けを挟んでの6連敗もあった。投手陣の大黒柱であり主将。責任を感じながらも、着実に前へ進んできた。
「本当にいろんな人が携わってくれた。早く帰りたい思いも強かった。その思いも届いたと思う。何とか早く戻って空気を変えたい」。離脱前まで3戦2勝、防御率0・89と抜群の存在感を示した。エースがチームに新たな風を吹かす。