広島・小園 昇格即タイムリー 今季初打席、初安打、初打点 新妻の前で「楽しめた」

 「広島4-7ヤクルト」(22日、マツダスタジアム)

 広島の小園海斗内野手(20)が今季初の1軍昇格で即先発し、二回の初打席で初タイムリーを放った。3日間で1軍と2軍を行き来するドタバタで迎えたチャンスで、正遊撃手獲りへアピールした。だが、小園の奮闘は実らず、2カードぶりにカード負け越し。3月26日の中日戦で敗れて以来となる借金1となった。

 誰もがこの男の登場を待ち望んでいた。名前がコールされるとファンの手拍子が大きくなり、ボルテージが急上昇。小園が放った打球が一、二塁間を抜けると球場はさらに熱気を帯びた。「チャンスだったので、楽しめたのかなと思います」と表情を緩めた。

 首脳陣の期待に応えた。今季1軍初昇格し、「8番・遊撃」で即先発。「絶対にやってやろうという強い気持ちだった」。いきなり仕事をやってのけた。

 初打席は0-1の二回2死一、二塁。カウント1-1から金久保の145キロ直球を力強く振り抜き、右前に運んだ。一時同点となる適時打。一発回答に「打てて良かったです」。佐々岡監督は「しっかりと打ってくれたし、守る方もしっかりとしてくれた。はつらつ元気良くを求めている。失敗を恐れずにやってほしい」とさらなる活躍に期待を寄せた。

 開幕は2軍スタートだった。「頑張っていれば、成績を残していれば、と言われていた」。ウエスタンでは18試合で打率・300、1本塁打、4打点と好調を買われ、20日に1軍に初合流。マツダスタジアムでの練習にも参加した。しかし、チーム事情で出場選手登録は見送られた。

 21日はウエスタン・オリックス戦(由宇)に出場。だが、開幕から遊撃を守り続けた田中広は打率・155と極度の不振で、小園が再び1軍に招集された。3日間で1軍と2軍を行き来する異例のドタバタだったが、巡ってきたチャンスで集中を見せた。

 四回1死一、三塁は二ゴロに全力疾走。併殺崩れの間に2打点目をマーク。六回無死一塁は送りバントを決めた。守備も無難にこなし、追い込まれてからはノーステップ打法に切り替えるなど打撃にも工夫を凝らした。

 チームは敗れたが、期待の若武者の活躍は明るい材料となった。昨季は3試合の出場にとどまり、悔しさを味わった1年だった。今年1月に結婚した妻も観戦に訪れていた。「絶対に負けない。ポジションを取りにいく気持ちを忘れずにやっていきたい」。遊撃のレギュラーに向けてまい進していく。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス