広島 10安打も球団記録に迫る16残塁 佐々岡監督「あと1本というところが…」

 「広島0-0中日」(28日、マツダスタジアム)

 ブルペンからも選手が集まった。全員がベンチで身を乗り出し、固唾(かたず)をのんだ。0-0の九回2死満塁で堂林が打席に立つ。一打サヨナラを期待するものの、最後は空振り三振。10安打を放ちながら16残塁の無得点で引き分けに終わった。

 「チャンスはつくったけど、あと1本というところが…」。広島・佐々岡真司監督は悔しさをにじませた。9回試合での1試合16残塁は97年4月11日・横浜戦以来、24年ぶり。球団記録の17残塁にあと1と迫る拙攻だった。

 小笠原を攻めあぐねた。初回2死一、二塁で松山が捕邪飛。六回無死二塁ではクロンが二飛に倒れるなど相手の術中にはまった。「緩急をうまくつけられた」と朝山打撃コーチ。大きく割れるカーブを織り交ぜられ、的を絞りきれなかった。

 キャンプから安打が出なくても、ケース打撃などで意味のある凡打を重ねて得点を奪う攻撃を徹底してきた。この日は、四球を絡めて6度、得点圏に走者を進めた。得点する形はつくった。これを続けていくしかない。

 30日からは開幕カードを3連勝した阪神と本拠地で戦う。朝山コーチは「とにかく、次につないでいく。次に、次に、という気持ちは全員が持ってやってくれている。泥臭くても良いから、つないでいくというのを積み重ねていく」と力を込めた。

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