広島・長野 優勝に必要なことは「点を取れる時にしっかり取る」 石原慶幸氏と対談
デイリースポーツ評論家の石原慶幸氏(41)が、巨人から移籍して3年目を迎える広島の長野久義外野手(36)を直撃した。キャンプでの現在の調子や、コロナ禍で出歩けない状況の中でひそかにはまっているものとは…。普段は寡黙なベテランは素顔を明かしつつ、3年ぶりのリーグ優勝を成し遂げ、“打倒パ・リーグ”も誓った。
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石原慶幸氏(以下、石原)「昨年は若手が台頭した。その中でちょーさん(長野)との距離感というか。みんな、レギュラーを目指してやっていかないといけない。新しい子が出てきて気持ちの変化とかはあるかな」
長野久義外野手(以下、長野)「まだまだ負けたくないという気持ちはありますが、若い子たちには出てきてほしいというのはあります。そうすることでチーム内で競争も激しくなるし、いい相乗効果が生まれると思います」
石原「若手が出てくるかどうかというのはしょうがないもんね。正直、こちらでどうこうできるわけではない。いい感じに出てきてくれればいいよね」
長野「僕もそう思います」
石原「一方で、ちょーさんの野球観もある。若い子に伝えてくれないともったいないと思うんだけど」
長野「そうですね」
石原「僕が引退してチーム最年長になった。でも、(長野が)契約更改の時に1つ下のまっちゃん(松山)が最年長でいいって言ってたよね。見た目も風貌も年上だから」
長野「僕は松山さんって呼んでいるんで(笑)」
石原「(笑)まあ、年上になると周りはそうやって(最年長とか)言う。俺も言われてからなんか嫌な感じはしていたけど、(松山は)あの見た目だし、それでいいんじゃないかな」
長野「そうしておきましょう」
石原「ちょーさんは今年で広島3年目になるよね。巨人にいた時のカープのイメージはどうだった」
長野「僕が(巨人に)入団した2010年の頃は少し厳しそうだなというイメージはありました」
石原「実際に(広島に)入ってみてどうだった?」
長野「みんな楽しくわいわいやってるなと思いました(笑)。みんなよく言うんですけど、やっぱり黒田さんと新井さんが戻ってこられてから、3連覇して雰囲気もすごく、一体感がありました。球場のファンの皆さんもすごい応援でしたし、僕自身は、相手からすれば、どれだけ点差があってもひっくり返されそうな感じがした。いつも大変な試合をしていたのを覚えています」
石原「その中でカープは2年連続でBクラスと悔しいシーズンだった。ちょーさんからみて優勝するために何が足りないとか、こうしたらいいとか思うことはあるかな」
長野「紙一重の試合が、昨年も一昨年も多かったです。やっぱり点を取れる時にしっかり取って、投手を楽に投げさせることができれば、もっと上にいけるチームだと思います。そのへんぐらいかな」
石原「助け合いだよね。投手が1点でも少なく抑えてくれれば、野手もリズムが出てくるし、野手もポンポンと点を取ってくれたら、勇気を持って投げられる。どこの球団でも一緒だとは思うんだけど…」
長野「そうですね。優勝できる力は持っていると思います。石原さんもおっしゃっていましたが、本当に野手と投手の助け合い。それがほんの少しかみ合ってくれば、優勝できると思います」
石原「優勝できるように願っています」