広島・森下「1年目からしっかりできたかな」 11日中継ぎ待機

 広島の森下暢仁投手(23)が9日、マツダスタジアムでの全体練習に参加し、ルーキーイヤーを振り返った。ともにチームトップの10勝、防御率1・91をマークし、新人王も確実視される状況で「1年目からしっかりできたかな」と納得の表情。今季最終戦の11日・中日戦(マツダ)では中継ぎ待機するも現時点では登板しない方針だが、今季の経験を糧に来季はさらなる飛躍を目指す。

 表情には充実感が満ちていた。全体練習に参加した森下は今季を振り返り、「コロナの状況で野球ができたのは、いろんな人がサポートしてくれたおかげ。そこで開幕してからケガなくやることができたっていうのは良かった」と感謝の意を表した。

 11日の今季最終戦の中日戦にはブルペンで中継ぎ待機する予定だ。9日現在の時点で防御率はリーグ2位の1・91。最優秀防御率のタイトルを狙える位置につけているが、防御率1・82でトップの大野雄(中日)を逆転するには6回1/3以上を投げ、自責点0に抑えるのが条件。その数字をクリアしても大野雄が登板する可能性もあり、状況的には厳しい。

 7日には佐々岡監督と話し合い、防御率1点台にこだわりたいという森下自身の思いも考慮し、今季の先発登板を見送ることが決定。「自分が(防御率の)タイトルにちょっと厳しいなと感じたので」と理由を明かした。現時点で11日は中継ぎ待機しても登板しない方針だが、万が一、大野雄が登板し、防御率を落とした場合には急きょマウンドに立つ可能性はある。

 たとえ、防御率が2位に終わっても森下自身は納得している。新人王をほぼ手中に収め、最後まで防御率争いを演じたことで、「1年目から競えたというか、球界を代表する投手と渡り合えたのですごく良い経験になった」と確かな手応えをつかんだ。

 新人らしからぬ落ち着きと物おじしない闘志あふれる投球で10勝3敗、防御率1・91。新人王を獲得した12年・野村(9勝11敗、防御率1・98)、14年・大瀬良(10勝8敗、防御率4・05)をしのぐ成績だ。「祐輔さん(野村)や大地さん(大瀬良)の1年目の結果を見て、先輩たちの1年目を抜きたいなって思いながらやっていた。2桁勝てて、防御率を1点台に乗せることができたので、自分としては1年目で、しっかりできたのかなと思います」と満足感を漂わせた。

 期待通りの成績を残し、ルーキーイヤーから一躍、投手陣の大黒柱となった右腕。「またレベルアップして。来年、またケガなく一年間、投げられるようにしたい。投手をやっている以上はタイトルを狙っていきたい」。次の目標を見据えた黄金ルーキーがエースの系譜をたどり、チームをけん引していく。

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