広島・大瀬良の手術「将来が長いから」手術を避けた北別府氏がエースを思いやる

 広島・大瀬良
 4回表途中で降板し、ベンチで視線を落とす大瀬良(左端)=5日
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 広島・大瀬良大地投手(29)が「右肘関節鏡視下遊離体摘出・骨棘切除・滑膜切除」の手術を受けたことが16日に発表された。詳細は明かされていないが、今季中の復帰は絶望的。エースの離脱についてデイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏に聞いた。

 手術の名前は長いが、球界でよくいわれる“ねずみ”の除去手術。北別府氏は「中には出ない人がいるけど、投手は長年投げているとほとんど大なり小なり出てくるもの。私が現役の頃は、海外に行かないと治らないと言われていたが、今は医療技術も発達して日本でも手術で100パーセントとはいわないまでも99パーセントくらい治る。アメリカでは痛みが出る前に手術するくらいだから」という。

 原因としては「今季から取り入れたシュートが影響したのかも。シュートはまっすぐと腕の振りが違い、強引に放るところがある。多投することで同じところのケンに負担がかかる」と話した。加えて「ローテーション通りリラックスして普通に投げていれば問題はないだろうが、思うようにいかなかったり、コロナ禍での日程、ジョンソンが勝てなかったりでエースとしてなんとかしなきゃという責任感もあったと思う」とエースの気持ちを思いやった。

 北別府氏は現役晩年に「痛み止めを飲みながら投げるほど電気が走っていた状態」と右肘痛に悩まされた。「私の場合は、関節の中じゃなく筋肉の中にある軟骨が神経を押していた。通常なら問題はないが、疲れがたまってくると筋肉の中にある軟骨が神経を押して電気が走った」と現役引退の要因にもなった苦しみ振り返った。

 「200勝もしていたし、手術しても2、3年だから」と手術を選ばなかった北別府氏は、「将来が長いので早めにというのもあったと思う」と大瀬良が手術を選択した気持ちを推察した。

 今季の復活は絶望的でチームにとっては大きな痛手となる。しかし「若手にとっては大チャンス。残り試合で来年のために印象付けることが大事。今は負けても勝っても思い切ったことができる。自分の良さがどこかで通用するか試してもいい」と残り試合をアピールの場とすることをすすめた。また「薮田らの中堅どころも頑張って欲しいところ。彼らにとって“先発が頼りない”と言われるのはつらいだろう。オレらが復活して大瀬良の穴を埋めると思ってやってほしい」と期待する。

 最後に「年齢的にも上の方で今年の調子からすると野村が引っ張っていかないと。これまでの経験もあるし、最多勝も獲ったこともあるんだから」と緊急事態の投手陣のリーダーに野村を指名した。

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