広島・大瀬良使える!右打者内角へ改良シュート マツダマウンドで3球投げ手応え

 広島・大瀬良大地投手(28)が2日、マツダスタジアムでの分割練習に参加し、マウンドで55球を投げた。本拠地で投げるのは、幻の開幕戦となった3月20日の中日戦以来だ。この日は、3月上旬から取り組んでいる改良中のシュートを3球投げ、手応えをつかんだ。昨季は投げなかった右打者内角への投球も視野に入れた。

 初夏を思わせる日差しを浴びながら、大瀬良が右腕を振った。室内のブルペンではなく、マツダスタジアムのマウンドを使って、だ。投球練習も約2週間ぶり。体と指先の感覚を確かめながら丁寧に投げ込んだ。

 「思ったより良かった。最初は球にばらつきがあったり、投げ急ぎがあったりしたけど、投げているうちに普通の感覚に戻った。順調に来ています」

 開幕が不透明な中、「朝、起きて体がしっくりこなかったこともあった」。投球練習をしなかった期間は、コンディションを整えることを優先。肩の強度を保つために、キャッチボールや三塁から一塁へ体全体を使って強く投げることなどで補ったという。整った体をベースに、今後は徐々に投球練習を増やしていく。

 この日投じた55球のうち、「3球投げた」シュートが収穫だ。昨季までは球の縫い目に沿って指を掛けていたが、3月上旬からは少しだけずらして握る。ツインズ・前田からシュート系の握り方を携帯電話で写真に撮って送ってもらうなど、試行錯誤してたどり着いた形だ。

 特に右打者の内角を想定して投じたシュートは、球威や曲がり方、制球面で納得できるものがあった。「昨季までは左打者にしか使っていなかった。きょうは右打者にもコントロールできていた。右にも使えるようになれば、投球の幅が広がる」と目尻を下げた。

 試合を想定した投球も忘れなかった。55球中、セットポジションからは27球を投げた。実戦から遠ざかっており、感覚を継続していくのが狙いだった。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて全国に発令された緊急事態宣言以降、チームは2班に分かれ1勤1休の分割練習が続く。大瀬良のB班は3日が休日だが、「(練習後に)森下の隣でシャワーを浴びているときに『明日は休みですね』と言われてハッとしたんです。(3日の)メニューを考えていましたよ」と苦笑した。

 過去に例のない調整は決して簡単ではない。いつもと違うスケジュールに戸惑いもある。それでも2年連続での開幕投手を言い渡されている。その日を見据えて一歩ずつ準備を進める。

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