広島・田中広、遠征時の外出禁止を進言 選手会長の決意に球団了承!コロナ禍終息まで

 広島は28日、阪神の3選手が新型コロナウイルスに感染したことを受け、コロナ禍終息まで遠征時の外出を禁止する方針を固めた。これまでは外出自粛という形を取ってきたが、選手会長の田中広輔内野手(30)が球団に進言し、了承された。チームは2日間の休養を挟み、この日からマツダスタジアムで全体練習を再開した。

 自軍の選手から感染者を出さないための措置が、球団から取られた。27日に阪神が3選手の新型コロナウイルス感染を発表した事実を受け、鈴木清明球団本部長(66)は「(遠征先では)外出禁止にしようと思っている」と集団感染の予防策を口にした。

 球団はこれまで、遠征時の外出自粛を呼びかけ、外出の際はチームのマネジャーに行き先と同行者を報告する形を取ってきた。だが、目に見えない敵がプロ野球界にも侵食。選手会長の田中広から進言があり、球団として遠征時の外出禁止を決めた。

 また、本拠地マツダスタジアムで練習や試合がある時でも、「飲みには行かずに」と鈴木本部長。家族を持つ選手も多いことから、自宅周辺の飲食店での食事や、コンビニなどでの買い物は問題ないが、歓楽街での飲酒など不要不急の外出を避けるように呼びかけた。

 阪神の藤浪ら3選手の感染により、感染拡大は対岸の火事ではなくなってきた。この日の全体練習前、鈴木本部長は選手、首脳陣、裏方とチームに携わる全員に対し「(体の調子が悪ければ)みんなを守るために、隠さず言ってほしい。隠れて何かすることはやめよう」と、より一層の注意を喚起した。選手個人が危機管理を徹底することで、集団感染を防ぐしかない。

 もちろん選手自身には危機感がある。田中広は「いつ、誰がなってもおかしくない」と警戒心を強める。チームを束ねる立場として「みんな、いい大人。自覚を持ってやってくれる集団」と選手個々が持つ自己管理への意識を信頼した。その中で、4月24日を目指す開幕に向けた準備も必要となってくるが、「前に進んでいかなきゃいけないけど、健康が第一。すごく複雑な気持ち」と素直な心境を明かした。

 新型コロナウイルスの感染拡大の脅威は収まる気配なく、球界も非常事態に陥っているのが現状だ。「あすはわが身」という意識を一人一人が持ち、チーム全体として最善の予防を施していく。

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