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【医師の見解】北別府氏「白血病」…ウイルス原因、実際の白血病とは異なる病気

 広島の元エースで通算213勝を挙げた北別府学氏(62)=野球評論家=が20日、コメンテーターとして生出演した広島ホームテレビ「みみよりライブ 5up!」で「成人T細胞白血病」であることを公表した。この疾患について、兵庫県芦屋市の松本クリニック・松本浩彦院長に聞いた。

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 広島カープOBの北別府学氏が、成人T細胞白血病であることを公表されました。この疾患はHTLV-1というウイルス感染が原因で、白血球の一種であるT細胞に感染し、そこからがん化した「ATL細胞」が無制限に増殖することで発症します。このウイルスに感染しても必ずしも発症するわけではありませんし、白血病という名前が付いていますが、実際の白血病とはちょっと異なる病気です。

 1976年に日本で発見され、大人のみに発症する=「成人」、白血病と同じように細胞が異常増殖し、その細胞がリンパ球の一種「T細胞」であることから「成人T細胞白血病」と名付けられ、当時は白血病の一種と考えられていましたが、その後、HTLV-1ウイルスが原因となっていることが明らかになりました。

 発症につながる重要な感染経路は母乳による母子感染ですので、発症率が高い地域では妊婦検診でHTLV-1抗体検査を行い、母子感染予防の対策が行われています。感染後すぐに発症することはなく、50年近く潜伏してから発症するので、多くの方はキャリアの状態で過ごされますが、全世界では500万~2000万人、日本では九州・沖縄地方を中心に110万人のキャリアが存在し、そのうち3~5%の人が50歳前後に発症するとされています。

 病型は「急性型」「リンパ腫型」「慢性型」「くすぶり型」「急性転化型」に分類され、それぞれ症状が異なりますが、北別府さんの場合、急性転化型だと推測されます。本当に急性転化型だとすれば、状況はかなり切迫しており、非常に深刻な状況だと考えられます。ただ、治療法も飛躍的に進化しており、決して悲観するものではありません。最新治療によって北別府さんの病状が好転することを祈念します。

 ◆松本浩彦(まつもと・ひろひこ) 芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。

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