ドラ2・宇草カープ新人No.1の咬合力 「メガピラニア級」称号ゲット
広島の新人9選手が15日、広島市の広島口腔(こうくう)保健センターで歯科検診を受け、ドラフト2位の宇草孔基外野手(22)=法大=が、かむ力を示す咬合(こうごう)力でトップの数値をたたき出した。虫歯はなし。かむ力の左右のバランスも良く、担当者から合格点をもらった。大きなパワーをプレーにつなげ、1軍での活躍を目指す。
笑顔を見せるたびに宇草の白い歯が光った。かむ力を示す咬合力の測定値は、新人選手の中で最高を記録。「かなり強いと言われました。かむことは、これまで意識したことはなかったんですが」。思わぬ結果に目尻を下げた。
20代男性の平均値が930ニュートンなのに対し、1359・08ニュートン。昨年に正随が出した歴代トップとなる1616・63ニュートンには届かなかったものの、堂々の数字だ。かつて咬合力が強い選手につけられた、ピラニアの祖先にあたる「メガピラニア級」の称号もゲットした。
スイング時など、さまざまな場面で食いしばるだけに、歯はとても重要。虫歯の有無や歯並びに気を配る選手は多い。幼少期から歯磨きは「好きだった」とし、現在は1日最低3度は歯ブラシを持ち、口腔ケアに努めている。虫歯はなく、左右のかむ力についても担当者は「バランスが良い」とうなずいた。
この日は合同自主トレ初日。チームメートと初めてノックなどで汗を流した。「体が大きかった」と宇草。プロのすごさを肌で感じ取ると共に、気持ちが奮い立った時間でもあった。
春季キャンプは1軍スタートが内定している。「打撃と走塁でアピールしたい」。かむ力から生み出す大きなパワーをバットとグラウンドに伝え、前へ、前へ進んでいく。