ケムナ 故郷で春1軍Cへ前進2回0封 佐々岡監督「いいものは出している」

 「広島紅白戦、紅組1-4白組」(5日、天福球場)

 広島の大卒2年目・ケムナ誠投手(24)が5日、キャンプ地の日南で行われた紅白戦に登板し、2イニングを1安打無失点に抑えた。佐々岡監督ら首脳陣が見守る中、逆球といった課題が出た中で、ゴロアウト5つを奪うなど持ち味を発揮。実戦で好投を続け、来春の1軍キャンプメンバー入り&3年目のブレークを狙う。

 幼少期から慣れ親しんだ日南のマウンドで、ケムナが結果を残した。今キャンプ初登板で、2回を1安打無失点。最速144キロの直球にスライダー、カーブを交え、バックネット裏で見守った佐々岡新監督らにアピールしたが…本人は自身のピッチングに厳しい目を向ける。

 「結果は無失点でしたけど内容は良くなかった。球が高かったり左打者の内角にも投げきれなかった。そこを投げきれないと痛打される。感覚の問題。ピッチングを増やして練習するしかないです」

 理由は詰めの甘さ。1-1の三回から登板すると、先頭の坂倉を2球で追い込んだが、精度を欠いた勝負球を中前に運ばれた。後続を断ち、続く四回も三者凡退に仕留めたが、1球の失投が頭から離れなかった。

 キャンプインと同時に二人三脚で取り組んできた横山投手コーチは「投げミスを修正できなかった。もっと意識してやっていかないといけない」と指摘。ただ一方で「変化球でストライクを取れていたのは良かった」と収穫も見いだした。2軍コーチ時代から指導してきた佐々岡監督も「いいものは出している」と及第点を与えた。

 ケムナは米国ハワイで生まれ、5歳の時に宮崎県日南市に移住。天福球場は少年野球でもプレーした場所だ。「他の選手よりアドバンテージはあると思う。プレッシャーもありますけど楽しくできています」。日南での登板日には徒歩圏内の自宅から父が訪れる。入団会見で故郷の活性化を誓ったように、両親、そして油津へ恩返しの思いは強い。

 今季終盤に1軍デビューを果たし、来季はブレークが期待される右腕。「佐々岡監督は声をかけてくださるし、すごくやりやすい。楽しいし、自然と声も出ます」。今キャンプでは横山コーチが導入したインターバルピッチなどにも意欲的に取り組んでいる。

 「僕は先発も中継ぎも好きなので。大学の時も両方やっていたし、オールラウンダーだと思う。全部できる」

 実戦で結果を残した先に来春1軍キャンプスタートの切符が待っている。長所を生かし、サバイバルを勝ち抜いていく。

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