床田 復活!投手陣も若鯉躍動 白星ならずも…昇格即6回自責0「もう落ちないように」
「中日4-5広島」(24日、ナゴヤドーム)
1カ月ぶりの白星は手にできなかった。それでも、広島・床田寛樹投手は復活を印象づけた。許した得点は初回、二塁手サンタナの適時失策の1点のみ。走者を背負っても粘り強く投げ6回5安打1失点(自責点0)にまとめてみせた。
「状態は良くなかった。先頭を出塁させたし四球もあった」
三者凡退は一度。1-0の六回は無死一、三塁のピンチを背負った。「球数のこともあったし、この回が最後だと思った」。気合を入れ直して左腕を振る。最後は2死満塁で石垣を右飛に抑えた。状態が悪い中でも試合をつくったことに価値がある。
ぶっつけ本番だった。10日の阪神戦で2回2失点で降板し、翌11日に出場選手登録を抹消された。当初は20日のウエスタン・オリックス戦に先発予定だったが雨天中止。2軍で登板のないまま、この日の先発を託された。
降格前は球にキレがなかったと自覚する。取り戻すために行ったのが遠投だった。体を大きく使ってゆったりと投げた。上半身と下半身の連動性が徐々に戻り球質は上向いた。
シーズンは残り1カ月。登板機会はあと4~5試合が予想される。「もう落ちないように。ローテを守っていきたい」。左肘のトミー・ジョン手術から復活した左腕は、前を向いてバスに乗り込んだ。