ジョンソン圧巻!被安打1で3年ぶり歓封星 カープ5連勝で借金完済王手

 「広島2-0中日」(24日、マツダスタジアム)

 広島のクリス・ジョンソン投手(34)が、6月16日・楽天戦以来の7勝目を4年ぶりの1安打完封勝利で飾った。完封は16年5月24日・巨人戦(マツダ)以来、3年ぶり通算4度目。チームは5連勝で借金は1まで減った。首位・巨人とは8ゲーム差だが、まだまだあきらめない。

 最後のアウトを奪うと、ジョンソンはマウンドに駆け寄る石原と抱き合った。2点リードの九回、ビシエドを直球で右飛に。蒸し暑い夜に、涼しげに4年ぶり2度目の1安打完封勝利を飾った。

 「とにかく全力を尽くして投げようと思っていた。ストライク先行を心がけて、石原さんが本当にいい組み立てをしてくれた。西川も初回に点を取ってくれて、いい投球ができた」

 直球とツーシームがさえ、メンタルも安定していた。最大のピンチは六回だ。安部の連続失策から1死二、三塁のピンチを招いた。一瞬だけ顔をしかめたものの、すぐに気持ちを切り替えた。大島を見逃し三振に斬り、ビシエドは右飛。石原は「冷静に自分のピッチングをしてくれて最高の結果になった」とうなずいた。

 6月16日・楽天戦以来の白星で、7勝目はチームトップ。緒方監督も最敬礼だ。「ジョンソンのピッチングと石原のリード。これ以上のピッチングはないでしょう」。六回の投球を振り返り「一番点が入るところ。力を出して切ってゼロに抑えてくれた」と手放しで称えた。

 来日5年目。蒸し暑いニッポンの夏も慣れたものだ。この夜は500ミリリットルのペットボトル4、5本の水分を補給し、コンディションを維持した。愛する家族も原動力だ。試合後は控室へ直行し、カーリー夫人らと再会。まな娘を手慣れた様子で抱っこすると、マウンドの表情から一変、すっかりパパの顔。スラィリーと記念撮影して、夏の思い出を刻んだ。

 8度目の先発でようやくナイトゲーム初勝利。「長かった。偶然だと思うけどね。これからどんどん勝つと思うよ」と頼もしく宣言した。

 息を吹き返したチームは5連勝。借金を1まで減らした。お立ち台では「まだシーズンは残っている。連勝を重ねて、まずは1位に返り咲きたい」と約束した。3連覇中のリーグ王者が描く上昇気配は本物だ。

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