会沢劇弾 粘っコイ!0-5ひっくり返した!自力V土壇場残った

 「広島7-6巨人」(19日、マツダスタジアム)

 選手会長が自力優勝消滅の危機を救った。1点を追った八回1死三塁から、広島・会沢翼捕手(31)が右越えに起死回生の逆転9号2ラン。マツダスタジアムでの連敗を6で止め、チームは4位に浮上した。5点差をひっくり返した痛快逆転劇。首位・巨人の背中はまだ遠いが、勝負はここからじゃ。

 小雨が降るマツダスタジアムのお立ち台。会沢が一瞬だけ感情を表に出した。この勝ちで乗っていけますね?という質問にわずかに声を震わせながら「頑張るしかないです」と答えた。逆転の9号2ランで、最大5点差をはね返してつかみ取った大きな白星。特別な1勝がうれしかった。

 「久しぶりにグッとくるものがあった。何とか勝てて良かったし、接戦を取れて良かった」。試合後のベンチ裏でも、一言一言をかみしめながら言葉を紡いだ。

 1点を返して5-6で迎えた八回1死三塁。マシソンの外角148キロの直球を振り抜いた。右翼方向へ舞い上がった打球は、大きな放物線を描いてスタンド最前列に飛び込んだ。「心は強く、頭は冷静に。最高の結果になって良かった」。5点差を逆転したのは今季2度目。ベンチ前では拍手喝采を浴びながら、ナインと笑顔でタッチを交わした。

 「カープの野球ができた。諦めない気持ちで戦った」。四回までに大瀬良が5点を失った。四回は西川の右前打をきっかけに1点を返し、五、六、七回と2死から1点ずつを返した。ジワジワと巨人を追い詰め、終盤での逆転劇。緒方監督は「本当に良いゲームだったと思う」とナインを称えた。

 敗れれば、自力優勝の可能性が消滅する一戦だった。会沢は「それなりのプレッシャーはみんなあった」と胸の内を明かした。5月には球団の月間最多記録を更新する20勝を手にしながら、その後は失速。引き分けを挟んで11連敗を喫して前半戦を終えるなど安定した戦いができていない。選手会長という立場で責任を担うだけに、もどかしい日々が続いていた。

 巨人から奪い取った白星は、地元での連敗を「6」で止めたものでもある。雨を背中に浴びながら、会沢はヒーローインタビューを力強い言葉で締めくくった。「選手を信頼して、これからも熱い応援をお願いします」。ファンと共に戦うシーズンは、これからが本番だ。

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