緒方鯉、切り替えろ 9年ぶり開幕3カード連続負け越し…指揮官会見せず

 「広島0-9阪神」(7日、マツダスタジアム)

 広島が2010年以来、9年ぶりとなる開幕3カード連続の負け越しを喫した。オリックス時代からの“天敵”で、阪神に新加入した先発・西の前に今季初の完封負け。投手陣も打ち込まれ、今季ワーストの13安打9失点を喫した。借金は再び3となり、単独最下位に転落。会見場に姿を見せなかった緒方孝市監督(50)は、球団広報に託したコメントで仕切り直しを強調した。

 あまりにショッキングな大敗に、超満員のスタジアムが悲しみに暮れた。打線は今季初の完封負けを喫し、投手陣も大量失点で緒方政権初となる開幕から3カード連続の負け越し。9年ぶりの屈辱に緒方監督は会見場に姿を見せず、松本球団広報が「今日は何もありません。また次から切り替えてやるだけです」とのコメントを読み上げた。

 試合の主導権を握れなかった。初回、1番田中広が死球、菊池涼は左前打。1死一、三塁の好機を作ったが、打撃好調の4番鈴木が四球で歩かされると、1死満塁から5番松山は初球のシュートを捉えきれず、まさかの一ゴロ併殺。真っ赤なスタンドの期待感は一瞬にしてしぼんだ。

 二回以降はFA右腕の投球術に翻弄(ほんろう)された。直球にはキレがあり、変化球をコーナーにちりばめられ、移籍後初勝利を献上。9点を追う九回は好機を作ったものの、完封を阻止できず。これでオリックス時代を含めて、5試合で0勝3敗となった。

 試合後、高ヘッドコーチは「思ったよりいいピッチングをされてしまった」と脱帽しつつ、「松山のところがすべてだった。1点でも入っていれば、流れは全然違っていた」と指摘。東出打撃コーチも「あそこがすべてだった。打ちにいく球は間違っていないが漠然と打ちにいってしまった。一流のピッチャーには(1試合に)1回チャンスがあるかどうか。それぐらいの気持ちでやってほしい」と語気を強める。

 松山は報道陣の問いかけに「大丈夫です」とだけ話し、悔しさをにじませた。今季は4番鈴木の後ろの打者が鍵になると言われる。不動の5番を目指す男は誰よりも責任を痛感している様子だ。

 昨季は開幕3カードを6勝3敗の好スタートで滑り出していた。9日からは本拠地にヤクルトを迎えての3連戦だ。高ヘッドは「守りを含めて、落ち着いてきたら流れが来る」と言い聞かせるように言った。単独最下位からの巻き返しへ、ツバメ狩りから悪い流れを断ち切りたい。

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