床田、丸斬って開幕ローテに収まる 満員濃厚マツダスタジアムで猛アピールだ
巨人とのオープン戦(5日・マツダ)に先発予定の広島・床田寛樹投手(24)が4日、マツダスタジアムで行われた投手指名練習に参加。FA移籍した“丸斬り”で開幕ローテへ突き進む決意を口にした。2年連続でセ界MVPを獲得した強打者に対し、内角へ厳しく投げ込むことを宣言。強力打線の核を封じることで、開幕ローテの座を引き寄せる。
強力巨人打線を封じ込むことができれば、開幕ローテ入りは一気に近づく。床田にとって5日の一戦は大事なマウンドだ。相手メンバーには、かつての僚友・丸が名を連ねる。長打を恐れて外角一辺倒な投球はしない。信条とする攻めの投球を貫く構えだ。
「丸さんは一流で、すごい打者。厳しくいかないと打たれる。その人に今までやってきたことが通用するか試してみたい。左打者の内角へ投げることを継続していく」
150キロを超える剛球はない。キレのある直球を軸に、ストライクゾーンを広く使いながら打ち取るのがスタイルだ。その精度を上げるのが1軍で活躍する術。昨秋キャンプから左打者の内角へ、直球とツーシームを投げ切ることをテーマとしてきた。
過去のキャンプなどで丸との対戦経験はない。「2番の丸さんは怖い。長打があり選球眼も良い」と警戒心を強めながら「詰まらせての内野ゴロが理想」と力を込めた。取り組みの成果を示して打線を分断することで、自信を確信に変えたい思いがある。
17年7月に左肘のトミー・ジョン手術を受け昨季途中に実戦復帰。1軍を相手にマツダスタジアムのマウンドに上がるのは、左肘を痛めた同年4月19日のDeNA戦以来となる。昨年の社会人戦で登板した際には「(左肘に)違和感が出た時のことが頭をよぎった」という。現在は「全く問題がない」とキッパリ。一切の不安も抱えず、相手打者と勝負できる状態にある。
ここまで練習試合やオープン戦など3試合で計8回0/3無失点。走者を出しても粘りの投球で得点を許していない。「順調に来すぎて逆に怖いくらい」と2軍コーチ時代から見続けている佐々岡コーチ。期待する左腕の好投に目尻を下げた。
平日のオープン戦にもかかわらずチケットは残りわずかで、満員に近い状況が予想される。スコアボードに「0」を刻めば開幕ローテ入りに当確ランプがともっても不思議ではない。「目の前の1試合で結果を出すことに全力を尽くしたい」。手綱を締めた背番号「28」は、1球に集中して左腕を振るのみだ。