鯉一丸で巨人・菅野KO スタメン復帰の鈴木が先制打 貯金今季最多「14」

 「広島7-5巨人」(21日、マツダスタジアム)

 広島打線が難敵を粉砕した。球界を代表する巨人のエース・菅野に対し、一回にスタメン復帰した4番の鈴木誠也外野手(23)が先制打を放ち、その後逆転されても五回に西川龍馬内野手(23)、会沢翼捕手(30)の適時打で再逆転に成功。難敵をKOし、チームは連勝。貯金を今季最大の14とし、2位・巨人とのゲーム差を7とした。

 一丸となって菅野を攻め込むと、真っ赤に染まるマツダスタジアムが大きく揺れた。3-4の五回、西川の適時二塁打で同点に追い付き、なお2死二、三塁。ここで会沢が菅野の初球、内角高めワンシームを詰まりながらも左前へ運び、2点を勝ち越した。一塁ベースへ到達すると、手をポンとたたき、力強く右拳を握りしめた選手会長。難敵右腕に11安打を浴びせ6点を奪い、KOした。

 「みんなが良い形でチャンスを作ってくれて、龍馬(西川)もしっかりつないで回してくれたので何とか走者をかえすことができて良かったです」

 前夜のサヨナラ勝利の勢いそのままに、初回から気持ちを奮い立たせた。2死三塁で、4試合ぶりに先発復帰した鈴木が2球目カットボールを捉え、中越えの先制適時二塁打。「積極的に思い切って打ちにいきました。先制点につながって良かったです」。16日の中日戦で自打球が左すね付近に直撃。20日に代打で復帰したが、この一打で心配ないことを示して見せた。

 菅野との前回対戦の6日は、8回を無得点に抑えられ敗戦。攻略へ向け、迎打撃コーチは「打てる球を打つしかない。見て見てではなくて、積極的に」とファーストストライクから振りにいく姿勢を徹底。その結果球界屈指の右腕を粉砕した。

 実際に田中や鈴木ら上位打線だけでなく、6番・野間や7番・西川も積極的な打撃で複数安打をマークするなど、打線が満遍なく稼働。一時は逆転を許したが、広島らしさの諦めない姿勢もチーム全体で貫き続けた。

 粘り強い打線に緒方監督も最敬礼だ。「打線が菅野から初回から得点してくれて、逆転されたけど2死からしっかりつながって逆転できたのが大きかった」。この日は前日に続き緒方監督やナインが西日本豪雨災害の支援へたる募金の呼びかけを行い、また鳴り物応援がない中での一戦でもあった。まだ被災で苦しんでいる人は多いが、できることは勝って勇気を与えることだ。

 連勝で貯金は今季最多の14とし、2位巨人と7ゲーム差。赤ヘル軍団が真夏の独走ロードをひた走る。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス