広輔 V撃のち激痛 マルチ3打点も死球にもん絶…フルイニング出場ピンチ

 「広島7-4ヤクルト」(17日、呉市二河野球場)

 広島・田中広輔内野手(28)が2年ぶりの開催となった呉で、鯉党を沸かせた。2度の勝ち越し機を生かし、4打数2安打3打点の活躍で勝利に貢献した。チームは3連勝で2年連続リーグ10勝一番乗り。DeNAが巨人に負けたため、首位へと浮上した。

 鯉の鉄人が呉市二河球場を真っ赤に染めたファンを沸かせた。いつもチャンスメークに徹する男に訪れた2度の好機。いずれも結果につなげ、チームのリーグ10勝一番乗り&首位奪取を呼び込んだ。

 まずは2-2の二回だ。1死満塁から原のフォークを捉えると、打球は右前へ。「とにかく必死に食らいついていきました」。執念を乗せた一打で勝ち越すと、続く打席もバットに気合を込めた。

 4-4の四回1死三塁。再び勝ち越し機に打席に立ち、原の変化球に反応。鮮やかに一、二塁間を破り「またチャンスを作ってくれたので必死に打ちました」。2打席連続適時打で、試合の主導権を握った。

 日々の地道な努力が不動の1番を支える。この日の試合前練習。田中はいつもマツダスタジアムで行うロングティーを敢行した。体を大きく使ってバットを振ると、外野の芝生ではルーティンの一つであるダッシュを繰り返した。昨季地方球場3試合で計10打数6安打4打点。「いい相性があるんだと思う」と田中。いつもと変わらず試合と向き合う姿勢が好結果の要因だ。

 ただ、思わぬアクシデントに見舞われた。六回、先頭で打席に立つと、ヤクルト・中尾の投げたボールが右手を直撃。激痛に表情をゆがめ、その場に倒れ込むと、ベンチから東出打撃コーチ、高ヘッドコーチ、トレーナーが慌てて飛び出した。いったんベンチで治療を受け、一塁へ。痛みに耐え、ゲームセットまでグラウンド立ち続けたが、周囲は不安な表情だ。

 「ちょっと心配やね。最後は力が入っていなかった。明日の状態を見てみないと分からない」と緒方監督。松原チーフトレーナーは患部の状態について「右手です。アイシングをしました」と話すにとどめ、報道陣から病院に行くのか?明日の試合は?と問われても「経過を見てからです」と繰り返した。

 試合後、田中は「大丈夫です」と気丈に振る舞い、最後は「明日も頑張ります!」と明るく言った。15年4月1日・DeNA戦(横浜)から441試合連続フルイニング出場中。3連覇を狙うチームに鉄人の存在は不可欠なだけに、今は軽傷であることを祈るしかない。

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