自身初の開幕投手を務める広島・野村祐輔投手（２８）が２９日、マツダスタジアムで全体練習に参加し、開幕戦の連敗ストップを誓った。チームは１５年から開幕戦３連敗中。目標に掲げていた大役を勝ち取った野村が、４年ぶりの開幕星をつかみ取る。

　大一番を翌日に控えても、野村は普段通り落ち着いていた。オフから目標に掲げてきた開幕投手。キャンプから競争を繰り広げ、ついにゲットした。「開幕のマウンドは経験したことがないので楽しみの方が大きい。しっかりしたピッチングをして信頼を大きなものにしていきたい」。初の大役を担い、キリリと表情を引き締めた。

　最初に託される仕事が連敗ストップだ。チームは１５年から開幕戦３連敗中。過去２年はリーグ制覇しているものの、当然、白星発進したい。野村は「いいスタートをきれるようにいいピッチングができたらいい。チームが勝つことが一番。全員で戦っていきたい」と大黒柱らしく言った。

　中日とは好相性だ。昨季は２勝０敗、防御率１・３３。通算でも９勝６敗、防御率２・５７と好成績が並ぶ。それでも「前の年と今年は違う」とサラリ。機動力を警戒し「イニングの先頭バッターを斬りたい」と力を込めた。

　緒方監督も先発の柱として計算している。この日、初めて開幕投手を明言。１６日にヤクルトとのオープン戦の試合後に告げたことを明かし「１年を通して投手陣を引っ張ってほしい。しっかり成長して力をつける１年にしてほしい」と期待を込めた。

　野村にとってカープの開幕投手といえば、「マエケンさん（現ドジャース・前田）」だという。黒田、前田に続く真のエースへ、野村がその第一歩を踏み出す。