奨成、公式戦デビューでプロ初H 守備の隙つきドドドォ~!!!内野安打

 「ウエスタン、中日3-4広島」(17日、ナゴヤ球場)

 広島のドラフト1位・中村奨成捕手(18)=広陵=がウエスタン・リーグ開幕戦となる中日戦(ナゴヤ)で公式戦デビューを果たし、プロ初安打を記録した。「7番・指名打者」で先発出場し、六回には三塁内野安打をマークするなど3打数1安打1四球。黄金ルーキーが1軍の舞台での躍動へ、ファームで新たな一歩を踏み出した。

 名古屋の晴れ空の下、公式戦初の「H」ランプをともした。雨で一日ずれ込んだウエスタン開幕戦。中村奨はデビュー戦で快足を飛ばし、内野安打をもぎ取った。「全く緊張はしなかった。これまでと変わらず入ろうと思いました。(安打は)サードゴロ。ラッキーです」と試合後、白い歯をのぞかせた。

 場面は1点リードの六回2死一、二塁。初打席は四球を選び、第2打席は右飛に倒れ、臨んだ第3打席だった。カウント3-1から中日の2年目左腕・笠原の投じた141キロ直球に反応。強い打球が放たれたが、三塁・石垣に好捕された。ただ三塁封殺か一塁送球か石垣が一瞬迷った隙を見逃さず、中村奨は全力疾走で一塁を駆け抜けた。さらに一塁送球がそれる間に一気に三進し、走者2人も生還。会心の1本ではなかったが、結果としてデビュー戦で安打を飾るところに、中村奨らしさをのぞかせた。

 収穫のある一戦ともなった。この日の対戦投手は昨季1軍で18試合に登板した笠原に、守護神の田島。「キレが違う」と1軍のレベルの球筋を体感した。内野安打1本に終わった公式戦デビューは、「結果は出なかったけど、しっかり振れていた。そこは良かった」と中途半端にならずにスイングできたことを前向きにとらえた。

 デビュー戦で未来への糧となる経験をし、水本2軍監督も「1軍の投手が相手でいい勉強をさせてもらったんじゃないか」と言う。その上で「ヒットが出るのがいいこと。レベルの高いところでできるように成長してほしい」と期待を込めた。

 守備面はもちろんだが、打撃面でも日々進歩を続けている。前日は全体練習後もマシンなどでバットを振り込んだ中村奨。ティー打撃中には、朝山2軍打撃コーチから左腰が浮き、伸び上がって打つ癖を指摘された。それでも「最初入ってきた時よりは徐々に良くなっている」と同コーチは成長も口にした。

 1軍で光を放つため、一歩ずつプロの階段を上るドラ1。18日のウエスタン・中日戦では先発マスクをかぶる予定で、捕手デビューを飾る。「しっかりと勝てるようなリードをしていきたい」と闘志を燃やした背番号22。飽くなき向上心を抱き、汗にまみれ続ける。

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