誠也復活への1号 「自分のスイング」本番モードじゃ!7日にも守備解禁

 「オープン戦、西武0-10広島」(3日、みどりの森県営球場)

 右くるぶし骨折からの復活を目指す広島・鈴木誠也外野手(23)が3日、オープン戦1号を放った。西武戦の三回に代打で登場。ひと振りで仕留める2ランで、1打席のみの出場ながら圧倒的な存在感を示した。照準を合わせる開幕戦まで1カ月を切った中、鯉の若き主砲の打棒は上り調子だ。

 抜群の破壊力を見せつけた。鈴木がオープン戦1号となる2ラン。佐賀のファンの大歓声が響き渡る中、ダイヤモンドを悠然と回った。「初めて立つ投手だったので、積極的に甘い球を振ろうと思っていた。しっかり捉えて、自分のスイングができた」と安どの表情を浮かべた。

 7点リードの三回2死二塁。丸の代打で打席に立った。1ボールからの2球目、多和田の甘いカーブを一瞬のタメを作って強振。完璧に捉えた打球は、左翼スタンド上段に着弾した。

 「この時期なので、速い球をしっかり打っていかないといけない。入りは真っすぐだったけど、たまたま反応できたので良かった」

 そう謙遜したものの、きっちり仕留め切るあたりは、さすが主砲だ。昨年8月の故障後初の実戦となった2月18日、中日との練習試合でも代打本塁打を初球にマーク。体が万全でなくとも、キャンプ中から圧倒的な打撃は健在だった。

 東出打撃コーチは「去年よりも打撃ははるかにいい。去年は一日一日状態が違ったけど、今年は本人もやりたいことができていると思う。スイングスピード、インパクトは正直レベルが違う」と大絶賛。回復へ向けて故障と向き合いながらバットを振る中でも、23歳はなおも進化を遂げている。

 守備、走塁面も1カ月間のキャンプでは確実に段階を上げてきた。慎重な姿勢を崩さずに歩み、守備解禁にこぎ着ける日も近い見通しだ。早ければ7日に本拠地で行われる社会人チームとの練習試合で守備に就く予定。本番モードへさらに階段を上る。

 開幕まで1カ月を切っている。それでも変わることなく焦らず、ブレずに復帰への調整を進めていく。「打席数が少ないのは分かっている。与えられた打席数でより集中して、無駄のない打席にしていきたい」と表情を引き締めた背番号51。完全復活し、シーズンを通して最前線で戦い続けるためにも、一心不乱に眼前のワンプレー、ワンプレーをこなしていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス