安部、同級生「タナキクマル」に割り込む 「つなぐ5番」から不動の上位打線へ

 サーフィンを楽しんだ安部(右)と野間
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 広島・安部友裕内野手(28)が6日(日本時間7日)、優勝旅行先のハワイで取材に応じ、同学年の「タナキクマル」と競い合い、1~3番の打順に割って入る心意気を示した。アクシデントなどの緊急時に備えつつ、不動の上位打線に風穴をあける。チームは7日午後、チャーター機で広島空港に帰国した。

 誰よりも海が似合う。持ち前の身体能力を生かし、安部が波を乗りこなした。「楽しかったです。かなり乗れましたね」。とても3度目のサーフィン挑戦とは思えない。インストラクターも「すごい!さすがですね」と驚くほどのセンスを見せつけた。

 「覇気」全開の男は優勝旅行中もメリハリが利いている。朝はホテル周辺を散歩し、ジムで汗を流す。すべては来季のため。プロ11年目へ決意の表れだ。

 今季はプロ初の規定打席に乗せ、チームトップの打率・310、4本塁打、49打点をマーク。同学年「タナキクマル」とリーグ連覇の原動力となり、キャリアハイのシーズンを送った。

 「やっと10年目というところで差を縮められた。いずれは追い越したいという気持ちはある」。3人への対抗心は隠さないが、現状の1~3番は「絵に描いたようないい打順だと思う」と素直に認める。

 1番・田中が出て、2番・菊池が送り、3番・丸がかえす-。「彼らがやってくれているから、チームも強い。高め合っていきたい」。来季は「タナキクマル+アベ」の4人でハイレベルに競い合う。

 「上位打線を打ちたい」という言葉もまた本音だ。学生時代は俊足巧打の内野手で鳴らし、主に1番を打った。今季は「つなぐ5番」として脚光を浴びたが、1~3番を打つ能力も十分に兼ね備える。出塁率は・354、盗塁数も自己最多の17。打席でも積極的に仕掛け、「紙一重」と語る淡泊さを上回った。

 緒方監督の構想にも呼応した形だ。「タナキクマル」の並びに関して「今の形が100%のベストか。そういう固定観念を持っていたら失敗する」と柔軟な考えを持つ。故障や体調不良、アクシデントなどペナントレースは想定外のことも起こり得る。安部も「選択肢は多い方がいい。何かあった時に名前が挙がる選手でありたい」と力強く話した。

 現状維持では満足できない。「自分の色を出して、チームから求められるものを出せればいい」と燃える男は力を込める。型にはまらない。リーグ3連覇へ、安部が鯉打線に新しい波を作る。

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