大瀬良“先発”で笑った 春季C離脱で芽生えた「責任感」

 「阪神2-3広島」(18日、甲子園球場)

 心の底から笑った。大瀬良大地投手は開幕7連勝を記録するなど、ローテの一角として奮闘。「去年はケガもしたので、優勝できた喜びは大きい」。強い思いを胸に抱きながら仲間とつかんだ優勝に、トレードマークの“大瀬良スマイル”だ。

 緒方監督の言葉に奮い立った。2月の春季キャンプで「右脇腹違和感」を発症し、長期離脱を余儀なくされた。2年連続の離脱に「終わった…」と目の前が真っ暗になった。だが、監督室に呼ばれると、指揮官から「どこになるか分からないけど、開幕を考えている」と告げられた。

 驚きの“開幕ローテ入り”通告だった。「安心感というより、責任感が生まれました」と大瀬良。視界は晴れ、コンディション向上に専念。絶望的に思えた開幕ローテに滑り込んだ。

 右ひじの故障で離脱した時期もあった昨季は中継ぎとして貢献。ただ、先発へのこだわりは捨て切れずにいた。「試合の7、8割を占める」という醍醐味(だいごみ)に魅せられてきた。憧れは元ソフトバンクの斉藤和巳氏。そんな思いと裏腹に、もどかしさも抱えていた。

 春先に十分な投げ込みができず、試合終盤を迎えると「球威がなくなってきた」とスタミナ不足を痛感。「スタミナだけが取りえだったのに…」とこぼしたこともあった。

 それでも多彩な変化球を駆使し、直球を生かした。マツダスタジアムで先発予定だった17日のヤクルト戦が台風の影響で中止。「もちろん(自分が)投げて決めたかったですが、勝つことが一番」。心優しき右腕は、やはり笑顔がよく似合う。

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