薮田2桁星お預け…8連勝でストップ 初の3被弾猛省「1球の大切さ」

 「広島1-9ヤクルト」(29日、マツダスタジアム)

 広島の薮田和樹投手(24)が、一発攻勢に沈み、6回5安打6失点(自責点5)で今季2敗目。自身初の2桁10勝は、次回登板にお預けとなった。六回に山田、大松と2者連続本塁打を浴びるなど、初めての1試合3被弾。「1球の大切さを改めて感じた」と猛省した。中継ぎから先発転向後の6戦6勝を含めた連勝は「8」で止まった。

 夜空を切り裂いた白球に、薮田が沈んだ。1-2の六回。山田、そして続く大松に2者連続本塁打を浴び一挙4点を失った。「何としても抑えたかった」。試合の振り子が左右に振れる中盤で、点差は5点に拡大。主導権を手放す形になった。

 1死二、三塁で山田と対峙(たいじ)した。外角を狙ったカットボールが真ん中に寄った。調子を落としているとはいえ、トリプルスリー男は失投を逃してはくれない。打球は、丸の頭上を越える3ランになった。

 不運があった。この回の直前から雨脚が一時的に強さを増した。さらに1死一塁から菊池がバレンティンの二ゴロを後逸し、ピンチが広がった。それでも言い訳はない。雨について「気にならなかった」と即答すると「投げきらないといけなかった」と唇を結んだ。

 1イニングの複数被弾を含め、1試合3被弾は自身初だ。6回5安打、自己ワースト6失点(自責点5)で2敗目。野村が腰痛を訴えたことで5月30日の西武戦で中継ぎから先発転向後の6戦6勝を含めた連勝は「8」でストップ。先発での黒星は、新人時代の15年8月6日・阪神戦以来、2年ぶりだ。

 「勝負どころでの配球とか、1球の大切さを改めて感じた」。六回の2被弾以外に猛省したのは、初回と五回の投球だった。初回は長打警戒の中でバレンティンに先制弾を許した。1-1の五回2死三塁では、次打者が投手・小川にもかかわらず、8番・奥村に対して簡単にストライクを取りに行き、中前適時打で勝ち越しを許した。細心の注意を払えば防げた失点だっただけに、悔しさが募った。

 自身初となる10勝目を、最初の挑戦では勝ち取れなかった。「こういう負けが勉強になる。一番、大事。次、しっかりと勝てるように頑張りたい。疲れ?中継ぎの方が疲れているし、もっと長いイニングを投げたい」。緒方監督も「バッテリーで良い経験。次につなげてほしい」と、リベンジに期待を寄せる。喫した黒星を新たな力に変えて、薮田が前に進んでいく。

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