岡田が投打で主役!投で38日ぶり星、打で適時打2本…カープ貯金25

 「広島12-1中日」(23日、マツダスタジアム)

 広島・岡田明丈投手(23)が投打で奮闘した。投げては六回までパーフェクト投球を展開。七回先頭に初安打を許し、偉業達成は逃したが、6回2/3を2安打1失点で8勝目を挙げた。打撃でも2安打3打点をマークし、先発全員打点の記録に貢献。チームの貯金は今季最多の25。ジョンソン離脱で投手陣に暗雲が漂う中、若鯉右腕が明るい光をもたらした。

 大記録への予感が漂い始めた七回、超満員のスタジアムに悲鳴がこだました。先頭の1番京田の打球が左翼線で弾む。六回までパーフェクトに抑えていた岡田が許した初安打。1点を奪われ、なおも2死満塁のピンチを残しての降板。だが悔しさの中にも、確かな手応えが残る。降板直後、緒方監督から求められた力強い握手が、復調の兆しを物語っていた。

 「ずっとゼロで(走者を)出さないでいけたらいいなと思っていましたけど…。今日は自分のリズで投げることができました」

 6回2/3を投げ2安打1失点で、6月15日オリックス戦以来の8勝目。岡田が開幕当初の姿を取り戻した。初回からバズーカ砲のような剛球で押しまくった。京田、荒木をそれぞれ二ゴロ。大島はこの日最速の154キロで空を切らせた。バッテリーを組む会沢も「吹っ切れたような感じだった」と前回からの変化を感じ取っていた。

 前半戦に7勝を記録したが、ここ3試合は白星から遠ざかった。緒方監督が「ふがいないピッチングが続いていたから、2軍で調整させようか考えた」と明かしたように崖っぷちに立たされていた。復調へのきっかけをつかんだのは初出場した球宴だった。第1戦、独特の緊張感の中、2イニングをパーフェクト。オール直球で真っ向勝負を挑み、迷いや悩みを吹き飛ばした。

 その夜、ずっと状態を気遣ってくれていた大瀬良からのLINEに、「良かったです」と返信した。翌日の第2戦はあこがれの巨人・菅野と交流。会話の中身は「内緒です」と伏せたが、一流選手と触れ合い、再び成長曲線が刺激された。

 緒方監督も「オールスターで吹っ切れたような様子だった。アバウトながら自分のボールをゾーンに投げ込んでいた」と評価した。岡田は打撃でも2安打3打点をマークし先発全員打点に貢献。中学時代まで内野手だったが、この日はまさに野手ばりの打撃を披露。左打席に立つたび、歓声の期待度は高まった。

 ジョンソンの離脱が決まった夜に、次代のエース候補がショックを振り払った。「次の試合がダメだったら意味がない」。連続快投で、揺るぎない信頼も取り戻す。

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