広島ドラ1加藤、制球難で2軍降格 「技術がない」崖っぷちで無念KO

 「阪神8-5広島」(5日、甲子園球場)

 うつむきながらベンチに歩を進めた。失敗が許されない崖っぷちの状況で上がったマウンドだったが、結果を残せなかった。ピンチを招いて五回途中で降板。試合後、2軍降格が決まった。広島のドラフト1位・加藤拓也投手(22)=慶大=は「メンタル?それは言い訳にしたくない。技術不足。確たる技術がない」と表情を曇らせた。

 四回は2死後からの2者連続四球をきっかけに1点を失った。4-1の五回は先頭・高山への死球からリズムを崩し、福留にこの日4個目の四球を与え1死満塁に。リードはまだ3点あったが、あとアウト2つで勝ち投手の権利を得られる状況にもかかわらず、緒方監督がしびれを切らしてベンチを立った。

 交代した中田がこの場面を切り抜け、加藤の失点は「1」に止まった。だが、4回1/3を3安打5四死球。前回登板のDeNA戦に続いて制球難を露呈した。畝投手コーチは「一、二回はよかったんだけど。2アウトを取ってからの四球とか。今後?(2軍に)落とします。下でやってきてもらう」と話した。

 「急に(球が)荒れたりする。ストライクを取る確率はよくなったと思うんですけど、修正するのが遅い」。右腕は自己分析し、課題を明確に挙げた。ぶち当たったプロの壁。立ちはだかるそれを越えて、また1軍に戻ってくる。

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