鯉ドラ1加藤、一番星だ!強力ライバルに負けん、12球団新人最速勝利狙う
広島のドラフト1位・加藤拓也投手(22)=慶大=が5日、横浜市内の慶大グラウンドで自主トレを公開した。即戦力として期待がかかる右腕は、寒空の下、キャッチボールやダッシュなどで汗を流し、約60メートルの遠投も披露。12球団新人最速白星を目指し、2月1日、春季キャンプ初日のブルペン入りに意欲を見せた。
ダイナミックなフォームから力強いボールを投げ込み、ミットから快音を響かせた。自主トレは3日から始めており、加藤が順調さをアピールした。
「ルーキーらしく新たな気持ちです。不安とワクワク感が入り交じった気持ちで元旦を迎えました」。右も左も分からず飛び込むプロの世界ではあるが、狙うのは12球団新人最速白星だ。
「投げて勝つことができればいい。勝利については自分からアクションを起こせないので。点は与えないように、0点に抑えることだけを目指して投げていきたい」
昨季はドラフト6位新人だったオスカルが、開幕3戦目のDeNA戦(マツダ)で中継ぎ登板し、新人最速勝利を手にした。今年は加藤の番だ。
最速153キロの直球を武器に、東京六大学通算26勝。今季の起用法についてはまだ先発か中継ぎかは決まっていない。開幕ローテに入って先発勝利を挙げるのが理想だが、勝ちパターンのリリーフでも、競った展開で好投すればオスカルのように白星を手にできる。
加藤は「与えられたところで結果が出せればいい」と、チームのニーズに応じて任された役割を全うする構え。即戦力投手が豊作だった同期入団組には、中日・柳(明大)やソフトバンク・田中(創価大)、ロッテ・佐々木(桜美林大)ら同学年のライバルもいるが負けるつもりはない。
プロとして迎えた2017年。元日の朝は東京都内の井草八幡宮に家族で初詣に出掛けた。「健康で過ごせますように」と祈願し、おみくじは「末吉でした」と頬を緩ませた。
今後は7日に大野寮に入寮し、8日からは新人合同自主トレに臨む。1月中にブルペン投球を行う予定で、「キャンプ初日にブルペンに入っていけるようにしたい」と2月1日から全力投球するつもりだ。
チームのリーグ連覇、日本一に貢献するため、あらためて「けがなく1年間活躍できればいい」と誓った加藤。万全な1年を送るため、着実に準備を進める。