新井2000安打“本拠星”で達成だ

 鯉戦士の合言葉は「勝利で達成を」-。2000安打まで残り6本と迫っている広島・新井貴浩内野手(39)が22日から本拠地マツダスタジアムで古巣阪神との3連戦に臨む。記録達成へ、チームメートはアシストを宣言。菊池涼介内野手(25)は「絶対に勝ち試合にしたい」と新井の前に好機をつくり、大記録へ花を添えるつもりだ。21日は全体練習が休み。地元ファンの前で、大記録への挑戦が始まる。

 マツダスタジアムでは、記録達成に向けた準備が進む。球団では5人目、プロ野球史上47人目の偉業。2000安打まで残り6本。本拠地で達成するためのノルマは1試合2本のハイペース。だが、新井にとって決して不可能な数字ではない。

 チームの合言葉は「勝利で記録達成を」-。新井を「ゴッド」と慕う菊池が、ナインの総意を代弁する。

 「広島で成し遂げてほしい。たくさんのファンの方の前で。絶対に勝ち試合にしたい」

 丸も「阪神戦で、勝ち試合で達成してほしい」と願う。新井は19日のDeNA戦(横浜)から4番に復帰。前を打つ田中、菊池、丸が好機を演出できれば、自然と勝利、記録達成に近づく。

 開幕から20試合で11勝9敗、3位。完封負けは20日のDeNA戦1試合と打線のつながりが好調の要因だ。カギを握るのは上位陣。突破口を開くべく、1番田中も気合十分だ。

 「地元で、できれば勝ち試合で達成してほしい。その気持ちは当然、あります。しっかりと自分の仕事ができるようにしたいです」

 8年ぶりに古巣復帰した昨季から、チームの精神的支柱を担う新井。練習態度から試合に取り組む姿勢、忍耐力など若手のお手本となってきた。「長年の練習の形が体に染みついている。共感できる部分が多い」。丸が尊敬の念を込めれば、菊池も「人柄もそう。食事に連れて行ってもらって、いろんな話をしてくれる」と続ける。

 古巣阪神との3連戦。メッセンジャー、岩貞、能見の先発が予想される。新井が言う。「お客さんが喜んでくれるのはうれしい。でも、勝てばいい。いいヒットを打って試合に勝つ。素直に喜びたいね」。両チームのファンに向けて、感謝の思いをバットに込める。さあ、勝利で達成を。積み重ねる安打を無駄にはしない。

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