堂林584日ぶり一発!代役で終わらん
「DeNA4-6広島」(19日、横浜スタジアム)
球場の左半分を真っ赤に染めた応援団からの大コールに、ゆっくりと帽子を取って応えた。実に584日ぶりに放った待望の一発。広島・堂林が復活ののろしを、横浜の夜空に打ち上げた。
0-0の二回2死、内角直球を狙った。大きく美しいフォロースルーからはじき返された白球は、鯉党が陣取る左中間席へ。「いいポイントで振り抜くことができた」。昨季は本塁打なし。14年9月13日、阪神戦(甲子園)で2本塁打を放って以来となるアーチだ。
走塁中に右太もも裏を痛めたルナに代わり、17日の巨人戦(東京ドーム)から1軍登録された。今回の昇格は自らの力で勝ち取ったものだ。
開幕2軍決定後、水本2軍監督は「生半可な結果では(1軍に)推薦しない」と言い切っていた。突き放すような厳しい言葉にも映るが、チームのため、そしてプリンスのことを思ってのこと。打撃の形を再構築できるかが、何よりも重要だった。
四回にも右前打を放ち複数安打。打撃については「この1カ月くらい、いい感じがある」と手応え十分で汗をぬぐった。ルナの代役では「終わらない」。堂林がこれからも不退転の決意でグラウンドに立つ。