黒田投げる!打球受けた右手骨異常なし

 8月29日のDeNA戦(横浜)で、右手首付近に打球を受けた広島の黒田博樹投手(40)が31日、広島市内の病院で再検査を受け「骨に異常なし。右手掌側打撲」と診断された。1日にチームに合流しキャッチボールなどで状態を確認する。問題がなければローテを変更せずに、当初の予定通り4日のヤクルト戦(神宮)に先発する。

 その口調は滑らかだった。マツダスタジアムを訪れた黒田は、待ち構えた報道陣に、開口一番「左足骨折ですよ」と言った。周囲を和ませ、笑いを誘う。大事に至らず胸をなで下ろしたからこそ出た一言だ。

 「今まで骨折したことはない。でも1回(横浜で)検査して怪しい(骨折の可能性がある)と言われたので、さすがに今回は…(骨折しているかもと思った)。しぶといですね、本当に」。カバンを持つ右手をかばうそぶりはなく、白い歯をのぞかせた。

 8月29日・DeNA戦の四回、バルディリスのライナー性の打球に右手を出した。一度は続投したが、五回に途中降板し病院へ直行した。精密検査を受けるため翌30日に急きょ帰広。この日、広島市内の病院で「骨に異常なし。右手掌側打撲」と診断された。勝負の9月戦線を前に右腕の離脱は回避された。1日からの首位・阪神との3連戦を前に甲子園での練習に参加した緒方監督は、報告を受け「よかった、よかった。一安心」と安どした。

 次回登板について、黒田は当初の予定通り中5日で4日のヤクルト戦(神宮)を志願した。この日は約2時間、ランニングマシンなどを使い有酸素運動で体を動かし、キャッチボールは行わなかった。1日に甲子園でチームに合流しキャッチボールを再開。畝投手コーチらと患部の状態を確認してから最終決定する。「日に日によくなっているし、次の登板に支障がないところまで来ている。自分の中ではローテを崩さずに回りたい」と強い決意をにじませた。

 8月18日の中日戦(ナゴヤドーム)でも打球に右手を出して途中降板した。その後、畝投手コーチから「永遠に打球に手を出すなと言われた」という。だが「手に当たっているから痛い」としながら「この場では手を出さないと言っておきます」とニヤリと笑った。

 首位・阪神とは4・5ゲーム差。いよいよ阪神、ヤクルトとの6連戦に挑む。まさに正念場。一つのアウトにこだわる姿勢は、傷ついても変えられない。その腕で勝利への道を切り開くだけだ。

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