会沢MVP!カープ初の球宴捕手アーチ

 「オールスター・第2戦、全セ8-3全パ」(18日、マツダ)

 マツダオールスターゲーム2015は18日、マツダスタジアムで第2戦が行われ、全セが8-3で快勝し、2連勝した。地元広島勢が大活躍し、三回に先制の中越えソロを放った会沢翼捕手(27)が最優秀選手(MVP)に輝いた。新井貴浩内野手(38)が2安打1打点で敢闘選手賞。真っ赤に染まったスタンドが沸きに沸いた。

 夢心地でお立ち台に上がった。本拠地の大歓声は、やはり特別だった。初出場の会沢が球宴初安打初打点となる先制ソロを放ち、MVPに輝いた。

 「大変うれしいです。本塁打か三振のつもりで打席に入った。最高の結果になって良かった。交流戦でやられていた借りを返せました」。セ・リーグが交流戦で大苦戦したパ・リーグを連破し、笑顔がはじけた。

 会心の当たりだった。0-0の三回1死。ディクソンの直球を完ぺきに捉えた。打球は左中間席へ一直線に突き刺さった。「真っすぐ一本に絞ってました」。捕手ではカープ史上初となる球宴本塁打。初出場MVPとともに、球史に名を刻んだ。

 ダイヤモンドを一周し、ベンチ前でナインとハイタッチを交わした。最後は前田から抱擁された。エースに球宴4勝目をプレゼント。先発の黒田、2番手の前田はともに2回無失点。「0点を続けられたので良かったです」と、捕手の務めを果たせたこともうれしかった。

 今季は開幕から前田が先発する試合の大半で、昨年までの石原に代わってマスクをかぶる。「うちのエースですから。いろんなことを吸収させてもらえている。これを下の世代にも、僕がいい形で伝えなければ」。正妻への成長を期待する首脳陣に応えたい。懸命の努力が、夢舞台でひとつの成果として現れた。

 今季成績は打率・271、4本塁打21打点。日頃から「打てる捕手が自分の目指すところ。3割は打たないと」と話すだけに、納得はできていない。

 石原との併用が続く先発マスクは、前半戦81試合中で48試合にとどまる。「これをきっかけに頑張りたい。目標はひとつしかない」。24年ぶりの優勝へ、言葉に力を込めた。球宴初出場でMVPに輝いたパンチ力。後半戦でも発揮してみせる。

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