マエケン“魔球”縦スラ初披露

 「広島春季キャンプ」(25日、沖縄)

 前田健太投手(26)が今キャンプ初めて紅白戦に登板し、新球の「縦スライダー」を初披露した。切れ味鋭い“魔球”に加え、直球も最速146キロを計測するなど状態は上り調子。2回1安打1失点(自責点0)の数字以上の手応えをつかんだ実戦初マウンド。強力な新兵器を携え、エースが開幕に向かう。

 かつてない軌道が鋭く落ちた。前田はいたずらっぽく笑いながら「魔球です」と言った。前日まで予告のなかった新球「縦スライダー」の初披露。手応えは十分だった。

 31球中、11球が新球。見逃しやファウルでカウントを稼ぎ、新助っ人・グスマンからは空振り三振を奪った。捉えられた場面は皆無。「今までの僕のイメージにない球。(横スライダーは)シーズンでは頼りになる球だけど、打者が待っている球を分散させられれば」と狙いを語った。

 直球もこの時期では異例の146キロを計測。失策で1点は失ったが「楽しかった。順調にここまで来られた。感触もいい」と胸を張った。

 今年は新球開発に消極的だった右腕。だが、報道陣に非公開だった23日のブルペン投球中にひらめき、試してみると好感触。即実戦に投入して成果を得た。昨年6月に新球カットボールを習得したケースと同様で、再び非凡なセンスを発揮。習得には至らなかったスプリットの穴を埋める武器になりそうだ。

 畝投手コーチは「キレも良かった。投球の幅が広がる」と絶賛。ヤクルト・衣川スコアラーは「真っすぐの軌道から落ちた」と目を見張り、阪神・古里スコアラーも「いつもの横の変化とは違う。すごくいいボールになる」と警戒を強めた。

 昨年のキャンプは雨空で実戦初登板が伸びたが、この日は快晴に恵まれた。次は3月1日の練習試合・DeNA戦(宜野湾)に登板予定。「1日も晴れたら本物。雨男の称号を外させてもらう」と上出来のスタートに白い歯を見せた。

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