野村鯉7連敗…交流戦5年連続負け越し

 「交流戦、西武5-4広島」(12日、西武ド)

 広島は終盤の粘りも及ばず、2年ぶりの7連敗を喫した。これで交流戦は4勝13敗となり、5年連続の負け越しが決まった。それでも野村謙二郎監督(47)は、八回に一時同点となる5号ソロを放った松山竜平外野手(28)らを評価。前向きな姿勢を貫いた。連敗脱出へ、光は見えた。

 1点を追う九回2死一塁、ロサリオの左飛を見届けると、野村監督は足早にベンチから姿を消した。泥沼の7連敗。自らが指揮を執ってから、5年連続となる交流戦負け越しが決まった。ただ、その目は死んではいなかった。「野手が意地を見せてくれた」と第一声。連敗中、初めて劣勢から同点に追いつき「打つべき人が打つと、こういうゲームになる」とうなずいた。

 1‐2の七回、2点を失った。敗色濃厚となった八回、先頭ロサリオの三塁内野安打。続く菊池が右中間に適時三塁打を放ち、丸の二ゴロで1点差。あきらめない姿勢が追い風となった。

 2死から、松山の打球は右中間に舞い上がった。そのまま鯉党が陣取る右翼スタンドに着弾。この日一番の歓声が沸いた。同点の5号ソロ。松山はナイン総出で迎えられ、笑顔がはじけた。「甘い球をどんどん振ろうと思った。詰まり気味だったが抜けてくれと思った」と振り返った。

 指揮官は積極的に采配を振ることで執念を見せた。先発の九里を三回であきらめた。「キレが良くない。一気に失点する前に流れを変えたかった。その通りにはなった」。懸命な継投で野手の奮起を呼び込んだ。

 八回裏に中田が決勝点を許したが「勝ち越せないのが今の流れ。その流れにのみ込まれた」と嘆いた。交流戦の失速を「たくさん応援があるのに申し訳ない。だが試合は続く。何とか踏ん張りたい」と、顔を上げて話した。

 松山も「負けはしたけれどズルズルとはいかなかった。最後まで粘れた」と前を向いた。普段は敗戦後に多くを語らない菊池も、この日は「自分たちがやれないとは思わない。明日ですよ、明日」と言い切った。

 明けない夜はない。連敗は続いたが、光は確かに見えた。

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