「交流戦、日本ハム６‐２広島」（４日、札幌ド）

　圧倒的な立ち上がりを見せた怪物右腕に、一泡吹かせた。一回を３者連続三振で幕開けた大谷に対し、二回、エルドレッドが高めに浮いたスライダーをフルスイング。打球は高々と舞い上がり、左翼席に落下。リーグトップタイの１８号ソロで先制点をたたき出した。

　思い描いたとおりの打撃だった。「真っすぐ狙いの中で、スライダーを見極められた。うまくバットを出せた」。しかしその後は大谷に抑えられ、逆転負け。「チームとしても真っすぐ狙いでいこうと言っていたが、うまくいかなかった」と複雑な表情だった。

　本塁打を放ったエルドレッドだが、守備で足を引っ張った。五回１死三塁で中島の左前打の打球を処理後、間に合わない本塁へ送球。その間に打者走者を二塁へ進ませ、ピンチを広げた。さらに１死一塁で近藤の飛球に目測を誤り、頭上を越されて失点（記録は二塁打）。その後も中田の左前打の打球を、またも間に合わない本塁へ送球し、打者走者の二塁進塁を許した。

　得点力アップのためにはエルドレッドの力が必要だ。不慣れな外野の守備だけに、目をつぶらなければいけない部分もある。それでもミス連発はマウンドの投手にとっては辛いところだが、ミスを帳消しにする打撃を期待するしかない。