広島の前田健太投手（２５）が３０日、ドラフト１位の大瀬良大地投手（２２）＝九州共立大＝にエース道を伝授する考えを明かした。マツダスタジアムで行われた秋季練習で、大瀬良にアドバイスを送ることを約束。また、この日、プロ入り後初めて秋季キャンプへの不参加も決まった。

　黄金ルーキーの加入を心から喜んでいた。前田健はテレビでドラフト会議を見ていたと言い、「（抽選は）興奮した。僕が入団して以来、くじが当たったことがなかったので」と笑顔で語った。

　大瀬良と面識は全くない。それでも新聞などですごい投手ということは知っていた。「競い合っていけば楽しみですね」と来季、チームメートとして戦うことを歓迎した。

　大瀬良はドラフト会議後に「投手に関することは全部聞きたい」と前田健に弟子入りを志願していた。これに対し、前田健は「教えることがあるか分からないけど、同じ先発投手で一緒にいることも多いと思うので、その中で話をできれば。プロと学生とは違う部分もあるし」と自らの経験を伝えるつもりだ。

　大瀬良の加入でチーム力が上がる可能性がある。今季ＣＳを初めて経験し、「優勝したい思いが強くなった」という前田健。そのために大瀬良にも１年目から戦力になって欲しいと期待する。

　今回の日南秋季キャンプにはプロ入り初めて不参加となる。ＷＢＣから投げ続けた疲労を考慮されたもので、１１月は大野練習場で体を動かす予定だ。「休むだけではダメなので鍛えていきたい」。万全な体をつくり、来季は大瀬良とともに投手陣を引っ張る。