前田健さすがエース!投壊&連敗止めた

 「ヤクルト3‐13広島」(14日、神宮)

 エースが投壊状態のチームを救い、連敗を止めた。広島・前田健太投手(25)が貫禄の投球を披露し、今季最多の毎回11奪三振、8回2失点で今季7勝目を挙げた。打線も今季最多の18安打で今季最多の13得点と大爆発。会心の勝利で関東遠征を終えた野村鯉は15日から本拠地マツダスタジアムに戻り、中日との3位攻防戦に臨む。

 余裕はあるが、集中力を切らさなかった。11点のリードで迎えた八回のマウンドに、前田健は上がった。球数は100球を超えていたが、関係ない。先頭の田中浩には149キロをマークし、最後は147キロの直球で遊ゴロ。続く上田には146キロの直球で、今季最多となる11個目の三振を奪い、本塁打を浴びたミレッジを二ゴロに抑えた。

 121球の熱投で、8回を3安打、2失点。毎回奪三振の圧巻の投球で、今季7勝目をマークした。「本塁打がもったいなかった。あのへんを抑えられればよかったけど」。三回のミレッジに浴びた一発さえなければ完璧だったが、文句のない内容だった。

 前日まで先発陣が2試合連続で炎上した。今井、大竹と一回、二回に大量失点。それだけに「嫌な負けが続いていたので失点は少なくする」と立ち上がりに集中し、一、二回を無失点に抑えた。

 前回のリベンジを果たした。6月23日のヤクルト戦(マツダ)でバレンティンに3ランを浴び、5回4失点で降板。それだけに今回はバレンティンに対し、一回の打席から石原のサインにクビを振り、慎重に攻めた。そして追い込んだ後の決め球はチェンジアップを選び、空振り三振に斬ると、2打席目は直球で見逃し三振。3打席目は四球にしたが、無安打に抑え、「前回やられていたので意識した」と笑った。

 最後まで球威が落ちなかったが、今夏を乗り切るテーマは「楽をする」ことだ。「メリハリをつけるということです」。例えば練習では以前ならば毎日同じメニューの調整法をこなしていたが、今は体の状態を考慮してメニューに強弱を付ける。試合でも打者によって力の入れ方を変えるという。「ヤクルトならば川端さんとか、中日の野本さんとか、相手の打順よりも相性を考える」と説明した。

 これで気持ちよくファン投票1位に選ばれた球宴に臨める。「(前半戦の)最後に勝てたのは大きい」と力強く言い切った前田健。正念場の夏こそ、エースの力は必要だ。

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