大竹が初星「マエケンに負けられない」

 「DeNA2‐9広島」(9日、横浜)

 今季初のお立ち台で表情が緩んだ。7回2/3、2失点で今季初勝利。関東の鯉党が見守る中、広島・大竹は「ありがとうございます。打者、1人1人と思って投げました。うれしい」と、声を張り上げた。

 テンポよく投げ込み、DeNA打線を手玉に取った。二回1死一、三塁から野選で失点し、なおも1死一、二塁のピンチ。しかし、高城、ソトを抑え、この回を最少失点で切り抜けた。

 三回以降も尻上がりに好投。降板する八回途中まで先頭打者の出塁はゼロ。ストライクを先行させ常に投手有利のカウントで打者に向かった。「打たせて取らせ、球数も少なくいけた」。納得の112球だった。

 走塁でも勝利を“足スト”した。三回2死満塁。遊ゴロで一塁へ全力疾走した。遊撃・石川が二塁へ送球しようとしたが、ベースカバーがおらず一塁へ送球。しかし大竹の足がわずかに早く、内野安打となり2者が生還した。「セーフになると思った。あの得点は大きかった」。常に全力疾走を怠らない姿勢が得点に結びついた。背番号17の活躍に、野村監督も「素晴らしい内容だった」とご満悦だ。

 お立ち台では「マエケンが1勝したので負けられない気持ちもあった」と、ライバル心をむき出しにした背番号17。互いに切磋琢磨(せっさたくま)し合い、さらなる高みを目指す。

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