巨人・戸郷 魂の復帰後初白星 「1試合でも恩返ししたい」阪神との10・1決戦に向けて中継ぎ温存の116球
「巨人3-1広島」(29日、東京ドーム)
満点の笑顔とはいかなかった。それでも巨人・戸郷翔征投手(26)が踏み出した確かな一歩がある。「我慢して首脳陣が必死に使ってくれた。何とか1試合でも恩返ししたいなと思った」。8回2/3を2安打1失点で逆転優勝へつないだ光。98日ぶりとなる5勝目だ。
今季のレギュラーシーズンは最終登板。負けられない1試合の中で、戸郷は大きな決断をした。場所は、2日前のブルペン。10球ほどを投じたところで、昨季までの投球フォームに戻した。「たくさん失敗をしてきたからこそ得られたもの」と原点に返ると、エンジンは全開だった。
五回までは広島打線相手に完全投球。151キロ直球で空振り三振を取るなど、強い速球に武器であるフォーク、スライダーも生きた。六回1死から初安打を浴び悔しさをあらわにするも、すぐさま封印。九回2死で被弾し、四球を出したところで降板となった。
「先発としては何失点しても勝てばいい。本当に空回りしている部分はすごく多かったけど、でもこうやって少し変えたぐらいで大きな成果が生まれることもある。勉強の日々だなと思う」
簡単にたどり着いたわけではない。何度も失敗した。だが首位阪神と1・5差に詰め、10・1決戦へ向けて守護神以外の中継ぎ陣を休ませる116球にもなった。打撃でも四回に値千金の中前適時打で貢献した。逆転優勝へ強さを増した光。戸郷がチームを明るく照らした。
